【詩】 紫煙

白が濃くなる温度帯
燻らす煙と二酸化炭素
混ざる吐息は勢い増すも
視界を覆う程ではなくて

周囲は人や車が往来
立ち止まるのは我々ばかり
片手に持った喫煙具だけが
時の経過を示し続けて

同じ五分を過ごしていても
早い遅いがどこかにあって
刹那に過ぎる方の時間が
増えゆく事を願うばかりで

良い事だけを灰に残して
それ以外を吐けたら良いな
同じ煙を吸い込む度に
見える景色を切望しつつ



いいなと思ったら応援しよう!