「農機具のレンタルがあったらいいのに」この言葉を撲滅したい。
緊急事態宣言が明け、世の中が落ち着きを取り戻す方向に進みはじめた今日この頃ですが、3月上旬に掲載した前回の記事ではまさにこれから混乱へと突き進んでいくときの、少し不安で、でも、とにかく進むしかないという心情だった気がします。
▼前回の記事はこちら
この記事を書いたときには、とにかく「サービス利用者のために事業を継続させること」を第一優先に考え、本田宗一郎氏をリスペクトして世の中の状況がはっきりするまで、自分も尺八を吹いて過ごそうと考えていたのですが、#StayHome というパワーワードが生まれたことにより、「農機具の宅配レンタルって実は世の中の役に立てるのでは・・・?」と感じてしまい、結果的にこんなプレスリリースを出してしまい、メディアの取材なども含め、各所から様々な反響を頂きました。
結果だけ見ると、「ホームセンターが密になる」「ネット通販を利用される方が急速に増えている」という世間の状況からもわかる通り、家庭菜園やDIY・ガーデニングの盛り上がりは異常値に達しています。今年のGWでは「草刈りぐらいしかすることない」という言葉をたくさん見かけました。
その反面、五輪のような大型イベントが延期になったり、ホテルへの卸が全部キャンセルになってしまい大きな影響を受けた農家の方も大勢いて、このキャンペーンは果たして正解だったのだろうか?そんな感情を抱くこともありました。
僕たちは流通業者さんのように農作物を買い取って何かができるわけではないし、製薬会社のようにワクチンも開発できないし、医療従事者の方のように病気になった方を助けられるわけでもない。
でも、「微力だけど、無力じゃない」、昔から使われている言葉のようですが、僕が強く意識したのは好きな漫画「左ききのエレン」の原作で出てきた時で、たった1,000円(と言っても機種によっては10%割引以上)ですがそれでもメディアを通じてちょっとした時間に「へぇ~」って価値を与えることができたり、実際にはじめて農機具を使ってみて「すごく楽しい」とか、農家の方から「便利だったわ~」って言って頂けたり、ちょっとでも誰か・何かのためになったならまぁOKだったのかなとも感じています。
そんなことを続けていると少し欲が出てきてしまいまして、「農機具のレンタルがあったら便利なのになぁ~」っていう言葉を見かけるたびに、その全ての人に「もうあるよ!」と伝えたくなってしまい、自分の発信力の無さに泣きそうになります。世の中が落ち着いていく様子を見ながらそんな感情を抱き、また、今は「この言葉を日本から無くしたい!」という感情に変化してきているのでした。(情緒不安定ですね)
あと余談ですが、地元の観光・宿泊業(南紀熊野~白浜)も壊滅的な被害を受けていて、仕事がなくて給与が発生しない、複業の時代が本格的に到来しつつある観光業や宿泊業から農業系現場への人材シフトにも具体的に取り組んでいます。このあたりのお話については今後どこかで機会があれば。
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