「僕が跳びはねる理由」上映決定!!
僕が13才の時に執筆した本「自閉症の僕が跳びはねる理由」(エスコアール、角川文庫、角川つばさ文庫)の本が、海外で映画化されました。
タイトルは、「The Reason I Jump」です。
国連が定めた自閉症啓発デーの4月2日から順次日本でも公開されることが決定しました。日本語のタイトルは「僕が跳びはねる理由」です。
この映画は、世界最大のインディペンデント映画祭としても有名なサンダンス映画祭(第36回/2020年1月開催)ワールド・シネマ・ドキュメンタリーコンペティション部門において観客賞はじめ、数々の国際映画祭で賞を受賞しています。
僕は原作者として、とても光栄に思っています。
プロデューサーであるジェレミー・ディアさん、スティーヴィーリーさん、
監督のジェリー・ロスウェルさん、原作翻訳者デイヴィッド・ミッチェルさん、ケイコ・ヨシダさん始め、映画化にたずさわってくださった方々にお礼の気持ちを伝えたいです。
「自閉症の僕が跳びはねる理由」は世界30ヵ国以上で発売され、アメリカやイギリスでもアマゾン売り上げ1位を獲得、世界的ベストセラーになりました。
日本ではNHKでも特集が組まれ、大きな反響を得ています。
「自閉症の僕が跳びはねる理由」は、僕が自分の気持ちを伝えられなかった頃、何とかしてこの思いをみんなにわかってもらいたいという願いを込めて書いた本です。
僕が幼かった頃、世界は混沌としていました。
誰もが自分とは違う種類の人間に思え、疲れ果てていたのです。できない自分を責めることは簡単ですが、それだけでは生きる希望を失ってしまいます。
僕は小学校6年生に進級するとき、特別支援学校に転校しました。それまで通っていた学校では自閉症という障害を抱えている生徒は僕だけだったので、特別支援学校にこれほど多くの障害児がいることに驚きました。
自分の姿は自分では見えません。自分と同じような言動をしている自閉症の生徒を見て、初めて自閉症という障害がどのようなものであるのか、僕は客観的に知ることができたと思います。そして、自閉症という障害と向き合えるようになりました。
成長するにつれて周りの人たちのこともだんだんと見えてきました。やがて僕は自閉症だから苦しいのではなく、自分を不幸だと思っている僕の心が自分自身を苦しめていることに気づいたのです。
人は与えられた運命や環境の中で、精一杯生きなければなりません。障害があってもなくても、努力し続けなければいけないし、努力の結果幸せになれることがわかったことで、僕は前向きな気持ちになれたのだと思います。
ありのままの僕を受け入れてくれた家族や周囲の人々のおかげです。
この映画がたくさんの方々にご覧いただけることを願っています。
文章と映像では、全く違う印象を持たれるかもしれません。文章には文章でしか表現できない世界観があるのと同様に、映像にも映像でしか表現できない世界観があると思っています。
映画の中には、さまざまな国で暮らしている自閉症という障害を抱えた子供たちやその家族が登場します。みんな自分の居場所を探して必死に生きています。
悲しいことがあっても、いずれ幸せになれると信じて毎日を生き抜いていく。それは簡単なように見えて大変なことです。
自閉症であることで差別や区別をされない。近い将来、そういう社会になることを僕は信じています。
映画「僕が跳びはねる理由」ぜひご覧になってください。
オフィシャルサイトはこちらです↓
※参考
□2014年「君が僕の息子について教えてくれたこと」
DVD化されています(販売元:NHKエンタープライズ)
平成26年度文化庁芸術祭 テレビ・ドキュメンタリー部門 大賞受賞
2015年イタリア賞シグニス特別賞受賞作品
□2016年「自閉症の君が教えてくれたこと」 NHKスペシャルにて放映
□2017年「自閉症の君との日々」
NHKオンデマンドでご覧いただけます。
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