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朝の陽

もうすぐ夏至になる。
朝、東側の窓から、眩しい光が入り込むことで目が覚める日が多くなった。

あれだけ台風の如く風雨が強かった東京の夜から一転、それでもやや雲がちぎれちぎれに浮かぶ今朝の空。
東の空から柔らかな陽の光が届いていた。

駅の両側に、湾岸道路を挟むその駅は、改札を出た信号のある交差点で信号待ちをしていると、電車の音がかき消されるほど、大型トラックが高速でひっきりなしに行き交う埋立地の端にある。

その雰囲気と似ても似つかぬ駅名が信号の上に大きく掲げられ、そうでもしない限り、その駅の存在がかき消されるほど、広く大きな道路が横たわっている。

その車道の脇にある細い歩道を歩き、運河のほとりに出くわす。
ここまで来ると、トラックの轟音は聞こえることもなく、寄せる小さな波の音が心地よく耳にさざめく。
ここからなら、東の方向に見える朝暮れの空も、駅名にふさわしくなる。

東京・東雲駅を降り立ち、目的地に向かいがてらの事だった。

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