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題字

どう見ても「品」にしか見えない。
しかしながら、そのタイトルは「愛」。
孫がハイハイする様をイメージして書かれたその書で有名な、上田桑鳩。

毎日読んでいる日本経済新聞の題字も、上田によるものだ。
他、「開窓青山近」のような漢字散布表現を用いた作品など、前衛的な技法を主とする作品群からすれば、日本経済新聞の題字は、非常にオーソドックスに見える。
オーソドックスではあるが、他の主要新聞の題字と比較し、非常に格式高く重みのある字体になっている。

新聞自体は、時代とともに発行部数が減り、その役割をネットに取って代わりつつある。私自身も、紙面と電子版両方使っていて、電子版が非常に役立つ場面が多い。
とはいえ、じっくり読み理解するためには、やはり紙面が良い。

その存在価値を問われ、近い将来無くなるやもしれぬ新聞。
無くならないにせよデジタル化への移行は進むであろう新聞。
その題字の格式だけは失わないで欲しい。

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