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「DeepSeek・ショック」から読み解く、米国大型株市場の未来と投資戦略
皆さんは、中国のAI「DeepSeek」から何を考えましたか?
新NISA制度が始まり2年目を迎えた今、日本の投資家から多額の資金が世界の株式市場、特に米国市場に流入しています。
そんな中、AI業界を揺るがす「DeepSeek・ショック」が起きました。
この出来事が金融市場にどのような影響を与えるかは未知数ですが、2つの視点から考察してみましょう。
1. 自由主義経済・市場の視点
理想的な市場においては、DeepSeek社製AIの登場はユーザーと開発者双方のコスト削減につながると考えられます。
開発コストの低下は新規参入を促し、AI関連の研究開発が活発化することで、世界に革新的なイノベーションをもたらす可能性を秘めています。
一方で、高性能半導体やクラウドサービスへの需要が低下する可能性も指摘されています。
これは、巨大テクノロジー企業にとっては逆風となりかねません。
しかし、コスト低下が需要を刺激し、競争激化の中で新たな製品やサービスが生まれる可能性も否定できません。
また、巨大テクノロジー企業間の競争激化は、市場の活性化につながるという見方もあります。
2. 高度な寡占市場の視点
現在の資本主義経済は、巨大テクノロジー企業による高度な寡占市場であるという側面も無視できません。
彼らは資本力、政治力、情報統制力、価格決定力、そして市場操作力を駆使して、世界を自社に有利なようにコントロールすることができます。
競合企業の買収、自社株買いによる株価維持、寡占価格の維持、ロビー活動による規制強化など、その手段は多岐にわたります。
このような状況下では、新規参入者が巨大な力に圧倒され、市場の寡占化が進む可能性も考えられます。
「DeepSeek・ショック」が問いかけるもの
今回のDeepSeekの件は、米国大型株市場の現状と今後を考える上で重要な契機となるでしょう。
米国大型株市場の現状
S&P500指数のPERは過去平均を大きく上回り、米国大型株は割高な状態です。
過去のデータからは、今後3年程度は年率10%程度の株価上昇が見込めるものの、10年単位で見ると年率3%程度に留まる可能性があります。
また、S&P500構成企業の時価総額上位7社で、全体の3分の1を占めるという偏った状態であり、分散投資の観点からはリスクが高いと言えます。
これらの企業は事業内容が類似しているため、値動きも連動しやすく、実質的に単一銘柄への投資に近い状況です。
投資家がすべきこと
1. 積み立て投資の継続:将来の株価変動や偏り、低リターンを受け入れる覚悟が必要です。
2. 個別企業の調査・分析:7大企業の成長性を周辺企業や市場を含めて独自に調査・分析し、現在の株価が適正かどうかを確認しましょう。
3. アクティブ・ファンドへの分散投資:プロの分析に任せるのも一つの手段です。運用者が自らの資金を投じているファンドを探しましょう。
4. 米国大型株以外への分散投資:新興国や他の資産クラスへの分散投資も検討しましょう。
まとめ
「DeepSeek・ショック」は、AI技術の発展と市場構造の変化が複雑に絡み合う現代において、投資家が自身のポートフォリオを見直す良い機会です。
市場の動向を注意深く見守りながら、長期的な視点に立って、分散投資を心がけることが重要です。
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投資は自己責任でお願いします。