【Our Team】「日本最大級の旅の祭典」を振り返って。
あぁ。終わった。
最後の挨拶を終え、幕下に下がり、退場のアナウンスを聞いた。
げっそり痩せた頬。ぼーっとする頭。力の入らない手足。
その全てがこのイベントへの想いを物語っていた。
▼不安だらけだった毎日
8月から始まったTABIPPO学生支部2022。キックオフから3月のBackpackFESTA当日まで、不安だらけだった。
350人という超大所帯をまとめられるか、定例ミーティングへの出席率が悪い、お客さんが集まらない。
常に不安と戦った半年間だった。
特に、BackpackFESTA前の3ヶ月は異常なほどに神経をすり減らされた。
コロナの第6波にのまれ開催当日もまんぼうが解除されない。それに伴って集客率も伸びない。メンバーが感染したらどうしよう、イベントのクオリティは大丈夫か…。
それでもなんとしてでも最高の形でイベントを成功させたい!
コロナで活躍の場を奪われた若者に旅を広めて希望を持ってほしい!
その一心で3ヶ月間を突っ走った。
▼不安でも最後まで貫いた「まかせる」姿勢
不安だらけの毎日でも、チームメンバーへの信用は揺るがなかった。
誰も経験したことのない大型イベントの企画・運営。コロナ禍の賛否両論がある中でのオフライン開催。1人では達成することのできない目標に向かってチームメンバーをとにかく信頼し、チームを束ねる役割を持つ監督・統括メンバーを中心に質の高いイベント作成を行なった。
その中でも意識して取り組んだことは、各チームごとに意思決定を分散させ、まかせること。
TABIPPO学生支部は、「My team」ではなく「Our team」である。
代表の僕一存での意思決定、僕のフィードバックだけが正解でないし、現場を作っていく各メンバーの方が現場を理解し、スピードが速く、良質な意思決定ができると考えていた。
そして、全ての意思決定を僕に集中させてしまうと、僕以上のことはできないと思う。チームを束める監督がチームメンバーとそのチームの状況を考えて決断することで、僕以上の可能性を秘めていると考えた。
当然、ここにも不安はあった。任せて大丈夫なのか、逆にそれが不安になってないだろうか。
それでも、なぜみんなにまかせるのか、まかせるとどうなるのかを丁寧に説明し、それぞれと擦り合わせた。
僕は、それぞれのチームを横断的にみて、意思決定をするという役割より、チーム間の調整とタスクやスケジュール管理を徹底することにリソースを使った。
とはいえ、各チームの監督陣が意思決定したものの最後の責任は自分が取ることだけは、常に頭に入れておき、どうしても必要な時だけ監督やチームメンバーとよく議論をし、チームを動かした。
その結果、各チーム、各メンバーがそれぞれ知恵を絞り「自分たちがどうしたいか」の視点を持って取り組むことができたと思う。
結果的に終わってみれば、3都市合計3000名を超えるお客様を動員することができた。
「満席」を目指していたので、悔しさも残るところである。そして、イベントの中身も全て完全とは言えない。
しかし、コロナ禍のこの時期に一つ大きな成果として
【「旅」をきっかけに何かの挑戦を後押しする】ことはできたのではないだろうか。
▼代表として、何を残せただろうか
そして、代表としての話。
一つ大きな反省として、1年間の活動を通して「軸とこだわりを持つこと」が足りなかったと痛感している。どこかで妥協する気持ち、チームの意思決定の軸がぶれたような感覚を自分自身で持っている。
けれど、終わってみて振り返ってみると結局大切にしてきたことは
「みんなで一つのものに向かって熱中する、突っ走るって楽しいし達成感あるよね!」ってこと。
これを代表という役割と通して伝えたかったのかもしれない。
野球で甲子園を目指した経験、生徒会で学校をより良くするために活動した経験など、「チーム」で活動してきたことが多いからこそ、「みんなでやる!」って楽しいよねってことを伝えたかったんだと思う。
素晴らしいカリスマ性や実績など持っていない。熱く想いを語って仲間を鼓舞することくらいしかできなかったかもしれない。それでも想いは形になる。それは今回の活動を通して個人としても、チームとしても実感できた。
そして、想いに共感し一緒に走ってこれたメンバーがたくさんいたからこそ、最高の思い出と途轍もない充実感に見舞われたんだと思う。
ありがとう!
▼未来へ
さて、明日から2022年度が始まる。大学4年生、学生ラストイヤーだ。
このTABIPPO学生支部での経験や成長を糧にして、明日からも頑張っていきたい。
志は高く!前に進む!
日賀野舜
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