チーズ抜き牛丼
進化したチー牛"スーツ"
鉄道系ユーチューバーの「スーツ」にはまっている。
若者らしからぬ敬語と抑揚で、ただの鉄オタとは一線を画す密度の濃い動画を配信している。貧しさから旅行に行けない自分のような人間にも、鉄道やホテルの楽しみ方を教えてくれる。
ただ基本鉄オタなので、「非モテ」「非リア」「眼鏡」といった鉄オタの十分条件は(過去)備えていて、彼の動画で「チー牛」という言葉を初めて知った。
自分は牛丼屋でチーズ牛丼を頼んだことがないし、牛丼にチーズをのせるメニューがなぜ非モテオタクに直結するのか、まったくイメージがわかない。チーズは現皇后陛下もお好きであるし、高級フレンチのアペリティフにも給食にも登場する守備範囲の広い食品だ。それとイラスト(左)にあるような、眼鏡一重の地味顔男性がなぜ相性抜群なのか。チーズバーガーでは駄目なのか。
その謎を「スーツ」氏は解いてくれない。彼はただチー牛が今の時代の強者であると、ホワイトボードを用いて克明に説明してくださってるのだ。
爆発しろとか言ってる髪型や体型が微妙な方は、ぜひこの動画を見てほしい。「スーツ」氏が年収5千万で既婚だとしてもだ。
ルッキズム万歳
そこで見た目だけでも変えてみようと、私なりに工夫したのが上記のイラストである。チー牛男子のかたわらに韓流アイドルを並べ、髪型や肌色を合わせ描いてみた。どうだろうか。アイシャドウすら入れてある。仲野太賀に見えなくもないか。仲野太賀を落とすことになるが、こちらはチー牛を大河の主役級に押し上げたことにならないか。
今はスマホの普及で男女とも見た目重視の美容外科大儲け時代だから、もしかしたらチー牛かもと思われる人は、ヘアカットしてユニクロ着るだけでもまわりの視線が変わって優しくされるかもしれない。優しくされると他人にも優しくなってさらに優しくされるという、好循環を生む。
美男美女は生まれながらに、人々みな優しい世界に生きているのだ。チー牛なんて、別に頼んでもいない丼物にシンボライズされる人々も、こうした世界の片隅に生きたっていい。
はからずも、鉄オタなんて普段差別されがちな人から、弱者の自己肯定と生きるすべを学習させられた私であった。
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