【コラム】秘密や真実を探っても良い事なんてなかった。
知らない方が良かったな、と思う事がたくさんあります。
スマホの画面がトイレの壁より汚い、とか。
人間は寝てる間に何匹が虫食べてる、とか。
知らずにいたら、何も考えず、幸せに楽しく生きていられたのに、知ってしまった事でスマホの画面を触るのを躊躇ってしまう時もあるし、寝る前にふとその事を思い出してテンションが下がる時があります。
昔、放送作家の師匠に「物事は真実を知れば知るほど幻滅する」(意訳)みたいな事を言われたのがずっと記憶に残っていて、色んな事の真実や真理に触れる度に「ほんとそうだなあ」と思わされています。
この職業を目指した頃に夢見ていた、憧れていたキラキラしたモノはそんなにないって事も、あんなに愛を確かめ合った恋も、ふとしたきっかけや、形容する事すら難しい「何か」が積もり積もったら一瞬で冷めるって事も、政治や経済だって、本を読んだり、その業界に従事する人から話を聞くと、美しくない、汚れているだけの真実がたくさんある。
そんな事が積もり積もって、僕は「必要以上に秘密や真実を知りたくない」という人間になりました。
とはいえ元々秘密を知りたくない、探らない性格ではもちろんありません。
当時の彼女の行動が気になって、スマホの通知が来たら目をやり、浮気をしていないかチェックする事だってありましたし、マッチングアプリで知り合い、付き合った彼女が未だにマッチングアプリに登録していないか、わざわざ登録して確認した事もありました。
結果的に彼女がマッチングアプリに登録していた事を知った経験もあります。
もちろんその秘密を知った事だけが原因ではないものの、別れに繋がりました。
その時に覚えた感情は、相手のちょっとした不貞?を知る事ができた喜びよりも、知らなければ自分の気持ちや恋愛が続いていたかも知れないし、こんな結末にはならなかったのでは?という悲しみでした。
わざわざ探って秘密や真実を知ったとしても、その先には悲しみしかないのであれば探らない方が良い。
だって秘密にしている事は言いたくない事、知られたら嫌われたり幻滅されたりする事だから、わざわざ言わないし、周知しない。だって自分がそうだから。
という事は秘密や真実を知ろうとする事って、あまり自分の人生に得がないのでは?という考えに辿り着きました。
もちろんこれば僕の考えで、不貞を知れたからこそ未然に防げた不幸もあるとは思います。それも正しいはず。
けど僕の人生において自分から動いて探った結果、知った秘密や真実が自分にプラスに働いた事がなかったのです。
なのでこれからも秘密や真実を探る事は無しにして生きていきたい…のですが…。
秘密はやっぱり蜜の味、知らず知らず気になっている自分もいます。
知って得した事なんて本当にないのに。
この自分の弱さを人生をかけて克服していきたい所存です。
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