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育児・介護休業法の改正とその関連ハラスメント(マタハラ・パタハラ・ケアハラ)

こんにちは。HIELCCの代表相談員をしています
特定社会保険労務士の中川玲子です。

さて、育児・介護休業法の改正が2022年4月と10月に施行されています。

法令は働く夫婦ともに出産・育児等による離職を防ぎ、仕事と育児等を両立できることを目的とし、政府目標2025年「男性の育休取得率」を30%に掲げるなど、近年の改正は男性の育休取得を促進しています。

現場では業務をどのように回していくかが課題となり、まして男性までも取得させることは考え難いという状況下で、担当者は従業員からの申出があってから動くことが多く、社内一般的周知や個別の周知がなおざりになっていることが多いのではないでしょうか。

今回の法改正の中から、ハラスメントにもつながりかねない重要項目の一つをご紹介します。

「事業主義務としての雇用環境整備、個別の周知、意向確認の措置」が示されています。


一つは、(1)会社は該当の男女従業員に個別に周知し、育休取得の意向確認をするという会社からの積極的な働きかけが必要となりました。 個別の周知事項は、下記4つです。

①育児休業制度の内容 
②育児休業等の申出先 
③育児休業給付の制度内容 
④社会保険料の取り扱い


その周知方法は、

1.面談 (オンライン可、一方的な音声のみは不可) 
2.書面交付 (郵送可、一方的な通知のみは不可) 
2.FAX (労働者が希望した時に限る) 
4.電子メール等 (労働者が希望した時に限る)
です。

詳細、具体的方法・対応のご相談はについては、HIELCCにお問い合わせください。


二つめは、(2)育児休業を取得しやすい雇用環境の整備をしましょう。措置義務は、

1.自社の育休制度や取得促進の方針を周知 
2.研修実施 
3.相談体制の整備(相談窓口設置) 
4.自社の育休取得の事例収集・事例提供 

の2つ以上の措置が望ましいとされています。


また、上記内容を含めた育休制度等の利用への嫌がらせは、マタハラ・パタハラに該当します。
このようなハラスメントが発生しないためにも、育休制度等の利用促進につながる職場づくりが重要と考えます。
もう少し詳しく知りたい方、他の法改正事項や具体的な対応なども知りたいという方は、是非、お気軽にメール・チャットでお問合せください

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