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『AIスカウトなんてクソくらえ!』~人材紹介とAIの正しい付き合い方~
株式会社FLUXで人材紹介をしています、今野です。今日は求職者の方から言われた一言から、人材紹介におけるAIとの向き合い方を考え、FLUX Agentの定義するプロフェッショナル✖️AI プロダクトのお話をさせてください。
『死ぬ気で仕事探してんだよ、AIスカウトなんて関係ないだろ!紹介してくれよ!』
これは私が先日お会いした、50代の求職者が大手エージェントに対して言った言葉だそうです。人材紹介業をされている方ならなぜこのようになったかわかると思います。いくつかの転職媒体ではエージェントがスカウトをしているように見えても、実はAIが裏側で勝手にスカウトを送付する機能があります。AIスカウトはTry and Errorを繰り返し、だんだん性能が上がっていくのだそうで、よく全く当てはまらない方にスカウトを送付したり、期待値だけ上げるようなスカウトを送付するのを散見しています。スカウトを受け取ったこの方は外資系企業からレイオフとなり必死で転職活動を続けていました。年齢と年収のバランスからなかなか転職活動がうまく行かず悩んでいたそうです。
そんな時にスカウトが手元に届き安堵の気持ちと共に、これに賭けよう!と思った矢先、エージェントより『すみません、AIスカウト~実は今当てはまるポジションが無く~』と言われて、ふざけるな!となったそうです。
AIの精度が上がる過程の人の人生が練習台で良いのか?
心からそうではない。そう思います。
『とりあえずガンガンスカウト送って、最初ダメでも精度上げてこ!』
と
『とりあえずガンガン手術して、最初失敗してもいいから精度上げてこ!』
が同じに聞こえるのは気のせいでしょうか?
毎度のように言っていますが、
人の1日は24時間。
睡眠8時間→眠れない?お医者さんに相談。
生活8時→生活に支障がでる?お医者さんに相談。
仕事8時→仕事の問題→人材紹介コンサルに相談。
です。
人の人生の割合と責任を,考えた時に本当に良いサービスなのでしょうか?
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マッチングができないレベルの低いエージェントの大量生産工場となった人材紹介業
耳が痛いと思いますが事実です。
エージェントの方々は自分の友達や家族が転職をする際に決まって、
『OOは使わない方が~』『OO社の誰さん以外は信頼しない方が良いよ』とアドバイスをします。
そして自身の転職でエージェントを使うことはほとんどありません。
今の人材紹介企業の殆どが広告訴求型KPIゲームとなっています。人の不安を煽るCMや、求人数を売りにするエージェントだらけで、面談に行くと目の前に20-30求人を出され『とりあえず全部受けましょう!』となります。
お腹が痛い時に病院に行き、痛み止めを目の前に20種類置かれ、『とりあえず全部飲んで!何かしらは効くはずっす。』と言われたらどうでしょうか?
本題に戻りますが、なぜこんなことになったかと言うと、人材紹介会社は大量に求人を獲得し、大量に人を集めれば良いビジネスだと思っており、その仲介者は作業員としています。作業員はなるべく安く、なるべく大量に誰でも良いので取りたいわけです。ですので、新卒、2卒、やる気、根性、数やりまくります!が大半を占め、それが賞賛されます。
育成コストもかけたくないので、なるべく誰でも回せるように間違った意味の【再現性】【自動化】を胸を張り掲げKPIをぶん回します。お気づきの方もいると思いますが、クライアント、求職者のwillは関係ありません。全部自動化するのが一番安く、利益が出ます。
ちなみに良く新卒10人取って2-3人強い人生き残れば良いよね。と言う話も中の人間から聞きます。自組織の人間にすらそのスタンスですから、他の人間などなんとも思わない。そんな業界に成り下がりました。
AI人材企業が犯した最大のミス
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この記事を見た時にどう思いますか?少し考えてみてください。
大谷翔平選手が
165kmと言う日本記録を作った。
すごい。
これを二つの意味にしてみます。
大谷翔平選手がすごい。
165kmがすごい。
ここで仮に165kmがすごい。を正しますと、この数値を越えれるのは機械だけになります。
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ではこの機械に大谷選手のユニフォームを着せて、特殊メイクをし、メジャーリーグの選手にしましょう!人間はほぼ打てませんので、バッターも機械に!
機械なのでメンテナンスすれば怪我もしない、調子の波なんてない。メンタルも安定。ガンガン機械にしよう!となります。
では
選手全員機械の野球にお金を払い、見に行きますか?野球選手になろうと思いますか?夢を与えられますか?
機械がAIが出てきて良い場面と、そうではない場面が明確にあると思います。やっぱり大谷翔平選手が投げるからすごい。人がやるから人の心が動くわけで、人の心が動けば体も動きます。それが正しい人材紹介の向き合い方ではないでしょうか?
FLUX Agentが考える正しいAIの使い方。
医療現場と人材を,比較してみましょう。
医療現場でもAIの導入は進んでいますが、どの記事を見ても【看護師が本来の仕事である患者のケアに集中できるような支援、医師が診断ミスがないようにダブルチェックをする】と言った具合に、プロフェッショナルである看護師、医師が本来の義務に集中できるように、サポートをする事となっています。
夜間病院がロボットとAIだけになり、誰にも話せずに、大切な家族の緊急医療をAIに任せられませんよね?お医者様から説明をきき、ようやく同意できるはずです。
それでは転職活動はどうでしょう。自分の人生の33%を決める決断です。
悩みを聞いてくれて、伴走し、アドバイスをもらいながら意思決定は自分でできる。転職がゴールでは無く、その先の活躍、キャリアパスを共に考え荒れる、かかりつけ医。そんなAgentがFLUX Agentのサービスです。
しかしながら世の中にあふれかえる、人材紹介企業のように大量の人たちに伴走をするのは難しいです。
難しい。で終わらないのがFLUXのDNAです。どうしたらできるかを考える。
そこで辿り着いた答えが、人材紹介エージェントを大谷翔平選手にする事。でした。
大谷翔平選手がしない事。
-食事療法の中の調理作業
-医療分析
-データ収集、入力、分析
その他諸々。
大谷翔平選手は身の回りにこれらのプロを置き、最先端のAIを駆使して野球をし、人に夢を与えます。
FLUX AgentではAIにより、各エージェントがやらなくても良い部分を作り上げ、1人1人の作業、負担を減らすことにより、1人でも多くの求職者、企業の方々に対峙していきます。
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人にしかできないことは、人の心を動かすこと。
心が動けば人が動きます。
人が動けば組織が動きます。
組織が動けば会社が動く。
会社が動けば日本が動く。
1人1人に向き合う人材紹介を作ることで日本の経済は変わります。
そうするとまた新しい雇用が生まれる好循環になるでしょう。
またまた散文にお付き合い頂きありがとうございました。1人でも多くの方にお会いできるのを楽しみにしています。