WEB面接のやり方~印象を損なわず、高評価を得るポイント~
コロナ禍以降、選考の場でも急速に広がっていったWEB面接。
対面(リアル)面接よりも話しやすいと思う人も多いです。
一方、対面と違い、相手の雰囲気がつかみにくい、声が対面ほど届きにくいという面がある他、通信環境やカメラ、PCの状態に左右されることもあります。
私は転職エージェントとしての転職支援の中で、数多くの求職者とWEBで面談をさせていただきました。
また、私自身も転職を経験する中で、WEB面接を受けてきました。
その中で感じることは、
WEB面接には、特有の事前準備が必要
準備に失敗すると、優秀な方でも印象を損なって大損する
ということでした。
能力と実績があるのにもかかわらず、事前準備を間違えて評価が下がる、というのは非常に勿体ない事です。
この記事では、WEB面接特有の事前準備、面接中のポイントについて解説いたします。
① 事前準備
1-1 ネット環境が安定しているかを確認
通信が途切れやすい場所かどうかを確認しておきます。
面接時に通信状態が悪いと、お互いに話している声が届かない、途中で途切れて面接時間が無くなってくる、焦りが出てくるなど、様々な弊害が出てしまい、本来の力を発揮できなくなります。
自宅であっても、通信状態が悪いのであれば、ネットカフェや貸し会議室などを借り、そこで面接を受けるようにする。
また、そうした場所を借りる場合は、費用は掛かったとしても、事前にその場所に入り、通信が安定しているかを確認しておきます。
1-2 カメラ画像を確認する
WEBカメラの画像が悪いと、相手に表情が伝わりにくくなるうえ、見た目の印象も悪くなります。
普段は清潔感ある身だしなみであるのに、画像が悪いことで清潔感も損なう可能性も出てしまいます。
事前に、カメラ画像が鮮明であるかを確認します。
画像が悪い場合は、そこそこ解像度が高いWEBカメラを購入しておくのをおすすめします(数千円程度のもので良いでしょう)
1-3 できればPCを用意する
同じWEB会議ツールでも、PCの方がカメラの角度を整えやすいのと、面接官が複数人の場合、一度に顔を見ることができるため、できればPCを使った方が良いです。
ただ、最近では自宅にPCを持たず、スマホだけの方も多くいらっしゃいます。
もしスマホしかない場合は、必ずスマホを置く位置を決めておき、その位置で自分の姿が丁度良いサイズで写っているかを確認します。
1-4 カメラ位置の調整
カメラを映した時、目線が正面に向くようにカメラ位置を調整。面接官と話をするときに、対面と同じように「顔を見て」話ができている状態を作ります。
特にスマホの場合は、スマホの置き方によっては目線が合わなかったり、顔が縦長になったりするなどがあるため、特に注意します。
また、顔と上半身が映るように調整します。
時折、顔しか見えてなかったり、逆に顔が上の方に小さく出ていて表情が見えにくい、ということもあります。
スタンダードな履歴書用写真は、顔と上半身の方までが見えるように撮影されます。
履歴書用の写真の写し方も、参考になるでしょう。
1-5 マイク、イヤホンを確認する
面接当日、音声が入らない&聞こえないというトラブルがないよう、マイクやイヤホンの状態を確認しておきます。
実際、ちょっとした操作ミスが原因で、音声が入らない、聞こえない、ということが起こりますので、あまりWEB会議ツールを使い慣れていない方は、セッティングのリハーサルもしておくことをおすすめします。
1-6 背景の状態を確認する
自宅の部屋などから面接を受ける場合、周りを片付け、背景に余計なものが入らないようにします。
部屋の中に、趣味でポスターなどを張っている場合は、面接の時だけははがしておきます。
散らかっている状態を面接官に見られると、そうした背景の方に面接官の気が散ってしまい、良い自己PRなども頭に入りにくくなります。
また、散らかっていることから清潔感がない、そういう風景を見せてくるという、相手への気遣いをしないというマイナス評価をされてしまいます。
もし部屋の様子を見られたくない場合は、背景画像に差し替えて対応します。
これについても、WEB会議ツールに慣れていない方は、事前に背景画像が出せるように操作のリハーサルをしておくことをおすすめします。
1-7 服装は正装
服装は、対面面接と同じスーツ着用。男性はネクタイも着用します。
そして、下半身も、男性はスラックス+ベルト、女性はパンツスタイルかスカートを着用します。
自宅で下半身は見られないだろうと、部屋着やパジャマのズボンのまま面接を受ける方もいらっしゃるようですが、何らかの要因で、外付けのカメラがズレてしまった、ちょっと動いた、立ち上がったなどでそれを一瞬でも見られてしまった場合、身だしなみの点で大きく評価を落とすことになります。
また、たとえ下半身が見えなかったとしても、上下きちんと清掃しているのと、そうでないのとでは心の引き締まり方が変わってくるので、面接での雰囲気も良くなります(逆にしないと、どこか緩んだ雰囲気が見えてしまう可能性があります)。
見えない所の身だしなみ、準備も整えるようにします。
② 面接本番
2-1 話し方
対面面接と比べると、WEB面接は表情、声などが伝わりにくくなります。
そのため、ハキハキとした話し方、笑顔など表情を出す、声の大きさなど全てにおいて、通常よりも2割増し位になるように話すようにします。
2-2 資料の活用
WEB面接ならではの機能として、資料データの画面共有機能があります。
ご自身の実績や、やってきた仕事内容について資料を用意し、プレゼンテーションをする、という使い方もできます。
こうした資料を使うことが効果的である場合、先方が求めてなくても資料を作成し、画面共有機能を使ってプレゼンテーションをしてPRをするのも効果的です(企業によっては、必ずそれができるとは限りませんので、面接の雰囲気や進行状況を見極めます)。
③ まとめ
WEB面接特有のポイントとしては、機材の準備、使い方などの面が比較的大きなウエイトを占めています。
実際、仕事においてもWEB会議システムを使った会議や研修、商談でのプレゼンテーションの質を上げる上で、WEB会議ツールを使いこなせる、ということも基本要件になっています。
面接においてもそれは同じことが言えます。
事前準備を丁寧に行い、本来の力を面接で発揮できるようにしていきましょう。
最後までお読みいただきまして有難うございました。