ある朝、小さな男の子が教えてくれた大切なこと‥

2024年12月4日 07:36

早朝、職場である小さな男の子と2人で過ごす時間があった。
その日は朝から晴れていて、そう寒くもなかったので、飼っているメダカに餌をあげようと2人で外に出た。
靴を履かせてあげた途端に、メダカとは違う方向の草原の庭に向かって走り出した男の子。

そして、全身で空を仰ぐ様な格好をして、きゃっきゃと笑いながら、青空をキラキラした眼で嬉しそうに見上げた。

そして、餌をあげたメダカの方にやって来て、「メダカさん、ごはん食べてるね〜」とひとこと。

私は、「美味しそうだね〜
〇〇くんは、何を食べてきたの?」と尋ねると‥
「はっぴー」と言った。
えっ?!Happy?! 何のことを言ってるのか?わからなかったけど、素敵な聞き間違いだと思った。

そんな会話の途中で、近くから電車の走る音が響いて来た‥

すると男の子は、すかさず、「電車!!」
と大喜び🚞

私がそれに返して、「電車だね〜」と言い終わらないうちに、今度は違う方向へ駆け出して、お友達が拾ったカリンの実を鼻に当てて、「いいにおい〜」とうっとり‥

そしてまた、違う方向へ駆け出した。

私は遅れて、そのカリンの匂いをかいでみた。　
本当に甘くて良い匂いがしてびっくりした✨

私がその香りにうっとりしている頃、彼は
今度は奥のキーウィの棚を見上げて、「キューイないね〜」と言ったあと、そこからビョーンと伸びたツルを手で揺らしながら、面白そうにケラケラ笑い出した。

私もつられて笑い出した。

ほんの何分かの間に、この世界の恵みを五感を通して全部受け取って歓喜しているひとりの男の子‥

私は彼とそれらの物を共有出来る幸せを感じながら、彼と2人で今この時の全ての恵みを受け取った気がした。
全身全霊とは、このことか‥と感じた。

なんて幸せな時間なんだろう‥💕

「もうそろそろ中へ入ろうよ‥」
そんな言葉を言わなければならないのが、とっても残念だった‥

出来ることなら、彼がお部屋へ入りたがるまでは、そのまま一緒に外に居たかったな‥

こんな時間をプレゼントしてくれた、その小さな男の子に大感謝して、その日1日が始まった。

後でわかったこと‥

彼が言ってた「はっぴー」は、柿のことだった笑

でも、彼は本当にHappyを食べて生きてる気がする‥
普段、忘れていた大切なこと、教えてくれて、ありがとうね💕

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