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#24 LOOP BLAKE 第2章 腐れ縁 第11話「もう一度だけ会わせたい」

 アメリカ・シカゴシティのはるあたたかい日差ひざしが燦々さんさんりつけるなか花屋はなや現場げんばをようやくはなあかいジープのところまでもどってた。三人さんにんぐみ親子おやこ姿すがたがあった。

源太げんた「そんで?」

竜賀りゅうが光男みつお「「ん?」」

源太げんた二人ふたりれい武器ぶき日本刀にほんとうれたってってたけど、どんなかんじのモンなの?」

 そうわれ光男みつお左手ひだりてにぎっていた刀袋かたなぶくろげ、ひもほどいた。

 ふくろからはうつくしい藍色あいいろ漆塗うるしぬりのつかかおのぞかせた。

源太げんた「え!?めっちゃ綺麗キレイじゃん!?」

竜賀りゅうが「まだ全部ぜんぶせてないよ……」

 ふくろからかたな完全かんぜんし、光男みつおつかにぎさやからかたないた。

 太陽たいようらされた藍色あいいろやいばあおひかりはなち、もの魅了みりょうするほどうつくしかった。源太げんたはあまりのうつくしさに溜息ためいきらした。

光男みつお溜息ためいきれるほどうつくしさとはこのことだな…」

竜賀りゅうが文字もじどおり…」

 源太げんた様子ようす二人ふたりともクククとわらいをこらえていた。

源太げんた「だっておれ日本刀にほんとうなんて竜賀りゅうがってるヤツしからねぇもん!ほか日本刀にほんとうなんてたことなかったから!」

 源太げんた人生じんせいで2かい日本刀にほんとう興奮こうふんしている様子ようすだった。

源太げんた名前なまえは!?このかたな名前なまえなんってうの!?」

光男みつお「ああ…『聖剣せいけん藍風あいかぜ』ってうらしい沢城さわしろ大吾郎ダイゴロウって有名ゆうめい刀匠とうしょうつくった七本ななほん傑作けっさくかたな一本いっぽんらしい……店長てんちょうからはこのかたなをそのお弟子でしさんの大嶋おおしまじょうさんってひとわたしてしいらしい」

源太げんた「おやっさん責任せきにん重大じゅうだいじゃん!」

光男みつお「そうだな…このかたな大事だいじにしねぇと……」

竜賀りゅうが「もしもヘマしてこのかたなったりなんかしようモンなら」

光男みつお地獄じごくきだな…」

 源太げんた二人ふたり最後さいご言葉ことば背筋せすじこおりつくよう感覚かんかくになった。

源太げんた「そんな大事だいじものなんでおやっさんにわたしたの?」

竜賀りゅうが「その店長てんちょうかんらしい…」

光男みつお「ま!これでこの世界せかいでやりげることもまったな!なになんでもこの藍風かたな大嶋おおしまさんのもととどける!それがおれ役目やくめなんだ!」

源太げんた絶対ぜったいやりげようぜ!」

光男みつお「ああ!」

 そういながら三人さんにんともくるまんだ。光男みつお助手席じょしゅせきもっととどくところにかたないていた____


____ブルガントだんのアジトにて____

アレックス「また…醜態しゅうたいさらしたってのか…!?」

スティーブン「ええ……ボブ・カッセルと、ロドリック・サーキース、あとビル・ゴーントの三人さんにんがやられたそうです。それもゲンタ・サワタリって子供こどもに」

アレックス「!?…昨日きのうトンプソンがってたガキの名前なまえ一緒いっしょじゃねぇか……」

スティーブン「ええ……その現場げんばけたマクシム連合れんごうのレスリー・コーナーに連行れんこうしてもらえました・・・・・・・・が」

アレックス「そっちにかんしてはウイリー少将しょうしょうはなす!だが!…」

 アレックスは苛立いらだった感情かんじょうおさえきれずこえらげた。

アレックス「ソルマン!!」

ノルスタイン「は〜〜い!そろそ〜〜ろばれーーるがしま〜〜したよーー」

アレックス「おまえにこの命令めいれいをしなければならないのはかなり不満ふまんだが…!!トンプソン兄弟ブラザーズ、そして今回こんかいのサーキースたち失態しったい尻拭しりぬぐいとしてれい親子おやこをここにれててくれ…!!!」

ノルスタイン「まだ部下ぶかは〜〜沢山たくさんいるーーのではあ〜〜りませーーんか〜〜?」

アレックス「今朝けさ、シカゴ全体ぜんたいにかなりのかずおくしてあばれさせている……いま自由じゆううごけて適能者デュナミスト生捕いけどりにできるミッションをかるくこなせるとすればおまえくらいだ」

ノルスタイン「た〜〜しかにーー昨日きのう今日きょうおな〜〜じ子供こどもわがそーーしきの適能者デュナミストがふた〜〜くみもやらーーれているのはで〜〜きぎでーーすね〜〜」

アレックス「その理由りゆうになるから調査ちょうさみでやってくれるか?」

ノルスタイン「おま〜〜かせくださーーい♪」

 ノルスタインはそうのこすと身体からだがり天井てんじょうまれてようにすりけてえていった____


 ____ホテル『ローグ』にて____

 ホテルの正面しょうめん玄関げんかんのガラスをける作業さぎょう業者ぎょうしゃがやっているのをているおとこがいた。

エリック「わるいな!ありがとうね!」

業者ぎょうしゃ「いやいや!こんな時代じだい、こういう受注じゅちゅう沢山たくさんえたから我々われわれからしたら!こっちがわからしたらありがたいとしかおもってないよ」

エリック「やっぱり最近さいきんこういう仕事しごとめちゃくちゃえてるのか?」

業者ぎょうしゃ「ああ…硝子ガラスつくれる適能者デュナミスト以前いぜん格安かくやす商売しょうばいしていて、おれたち硝子ガラス業者ぎょうしゃ商売しょうばいあがったりだったんだけど……ブルガント団ヤツラてから、都市まちんでいた適能者デュナミストがどんどんっちまって俺達おれたち硝子ガラス職人しょくにん無適能者アンチステージほう仕事しごとがガンガンまわってくるようになっちまってなぁ…」

エリック「……そっか……」

業者ぎょうしゃ「まぁ!なんとかこれはあと30ぷんわらせるよ!今朝けさなんかアチコチでブルガントだん関連かんれん仕事しごと一気いっきえちまってな」

エリック「一気いっきに?」

業者ぎょうしゃ「ああ!今朝けさだけでも都市まちいたところで55けんたからな!マクシム連合れんごう警備隊けいびたい一気いっき仕事しごとてアチコチまわってるってさ」

エリック「なん今朝けさになってそんなえたんだ?」

業者ぎょうしゃ「さぁねぇ…かんねぇ…」

 エリックは硝子ガラスりの作業さぎょうまかせてホテルのトイレにかった。トイレでようし、トイレからようととびら取手とってけようとした。

 その瞬間しゅんかんとびらこうがわからかべをすりけるようにオレンジいろ長髪ちょうはつ長身ちょうしんおとこあらわれた。

ノルスタイン「はーーい♬ど〜〜もエリック・ブラックさーーんん♩」

エリック「ソルマン・ノルスタインきょう!!?」

 そうわるとノルスタインはエリックのクビをガシっとつか背後はいごかべまでたたけた。

  ドンッ!

エリック「ガハッ!〜〜くるじい…!!」

ノルスタイン「Mr.ミスターブラック?ワターーシは貴方アナタいま〜〜からきたいことがあーーるのですが〜〜お時間じかんよろしーーですかな〜〜?♪」

エリック「ぐ…!!一体いったいわたしなんようだ!?」

ノルスタイン「ン〜〜フフフ♪昨晩さくばんこちーーらにら〜〜れていた三人さんにんのおーーやこのはなしで〜〜す♫」

エリック「!!……それがどうした…!!」

ノルスタイン「我々われわれ部下ぶかがアナ〜〜タのホテルのまえでそのおーーやこにやられたんで〜〜あーーりま〜〜す♬」

エリック「……それで?…おれなにをしろと?」

ノルスタイン「そのおーーやこ三人さんにんいま〜〜すぐここにーーんでいただけませ〜〜んか♪」

エリック「くっ……もし…その三人さんにんんだら?…その三人さんにんはどうなる…?」

ノルスタイン「ン〜〜〜フッフッフッフ♬」

 ノルスタインは不気味ぶきみわらうと左手ひだりてから伽鍵礼符キーカードし、礼符カードがオレンジいろかがやした。

 そして、そのまま左手ひだりてかべけたまま…

  ドンッ!!!

 一瞬いっしゅんはげしいおとともかべおおきなあなけた。

エリック「!!?」

ノルスタイン「このよ〜〜にそのおーーやこの身体からだにお〜〜きなあなえぐーーれてしまうかもし〜〜れませんよ??♬」

エリック「だったら……たとっててもわない…!!」

ノルスタイン「…!!」

  ドン!

 ノルスタインはその言葉ことばいた途端とたんおそろしい表情ひょうじょうになり、エリックをふたたかべたたきつけた。

ノルスタイン「……たかがアンチステーーージの分際ぶんざいでこの〜〜ワタクシさかーーらうだな〜〜んて一体いったいどーーんな思考回路しこうかいろな〜〜んでしょーーか!!♫」

エリック「ガハッ!?」

ノルスタイン「こーーんかいヤツらの居場所いばしょかればゆる〜〜してげようとおもっていーーましたが予定よていへ〜〜んこーーで〜〜す♪」

 ノルスタインはエリックのむなぐらをつかげ、そのままトイレのゆかみずしずよう二人ふたりともえていった。

 そのしばらくあととびらそとでは。

業者ぎょうしゃ「おーーい!Mr.ミスターブラック!!いま硝子ガラスりの作業さぎょうわったよ!どこにいるの!」

 業者ぎょうしゃおとこ気付きづいていなかった。もうそのホテルにはエリック・ブラックがソルマン・ノルスタインにさらわれてしまったことに___


 ____そして、あかいジープにってシカゴの都市まちからこうとしていた藍川あいかわ光男みつお子供こどもたち二人ふたりいかけた。

光男みつお「もうこの都市まちからくけど、二人ふたりともおものこすことはないな」

竜賀りゅうが「うん!」

源太げんた「………」

 竜賀りゅうがははっきりと返事へんじをしたが、源太げんたなんだかくら表情ひょうじょうのままであった。

光男みつお源太げんた?どうした?どこか具合ぐあいわるいのか?」

源太げんた「…おやっさん!やっぱりおれ!ホテル『ローグ』をほうっておけない!」

光男みつお「それは……あそこにもどってホテルをまもりたいってことか?」

竜賀りゅうが昨日きのうっただろ…俺達おれたちがあそこにいたら…」

源太げんた「そうじゃなくて!あのホテルはむかしっからブラックのおじさんとマーカス・ジャッジさんのおも場所ばしょだから!」

光男みつお「マーカス・ジャッジ?」

源太げんた俺達おれたちがこの都市まちときにすれちがったあのおとこひと……あのホテルをエリックと一緒いっしょそだててきたんだ」

光男みつお「……」

源太げんた「せめてエリックのそばにマーカスはいるべきだとおもうんだ」

竜賀りゅうが「そういうことならおれからもたのむよとうさん」

光男みつお「それはあくまで二人ふたり問題もんだいであって俺達おれたち部外者ぶがいしゃだぞ…ってってもかねぇんだろ?」

 竜賀りゅうが源太げんたかおがパァっとあかるくなり俄然がぜんやるになってきた。

竜賀りゅうが源太げんた「「ありがとう!」」

光男みつお「そんじゃしっかりつかまっとけよ!」

 くるまのハンドルをにぎなおし、アクセルをみスピードをげて三人さんにんせたジープはシカゴの都市まち西にしからけるルートを変更へんこうしてきた進路しんろえた___


 ___薄暗うすぐら洞穴ほらあななかくさりつながれて、手足てあしうごかない状態じょうたいになったエリック・ブラックはいま自分じぶんがどこにいるのか状況じょうきょう必死ひっしつかもうとしていた。洞穴ほらあななかには蝋燭ロウソクあかりが薄気味うすきみわるれているだけだった。

エリック「ここは一体いったい……」

ノルスタイン「ここーーーはブルガ〜〜ントだんのアジトのーー牢獄ろうごくである暗黒穴蔵シャドウホールで〜〜す♪」

エリック「シャドウホール…?」

ノルスタイン「イエーーース♩ブルガントだん裏切うらぎ〜〜りもの役立やくたた〜〜ずをここーーでゴ〜〜ウモンするため牢獄ろうごくでーーす♬」

 二人ふたりこえひびわた洞穴ほらあなひろさにみみかたむけ、ここがどこなのか必死ひっしさぐろうとした。

エリック「こんな馬鹿バカみてぇにひろ牢獄ろうごく招待しょうたいしてもらえるなんて随分ずいぶんV.I.Pビップ待遇たいぐうじゃねぇか…」

ノルスタイン「こーーんな場所ばしょ〜〜じめーーているのにヨユ〜〜ですねーー♫」

エリック「………で?こんなとこでパーティーでもしようってか?」

ノルスタイン「ノーーンノーーーン♫貴方アナタとこ〜〜こでパーーティするのはワタ〜〜クシではなくこのーーひとた〜〜ちでーーす♪」

 ノルスタインが牢獄ろうごくおりそとがわ指差ゆびさすと、そこにはトンプソン兄弟きょうだいがいた。その二人ふたりにはそれぞれむちにぎられていた。

エリック「なんだテメェらいたのか…」

ジェイコブ「さぁ…こたえてもらおうかおっさん…」

グレイブ「あのクソ生意気なまいき餓鬼がき二人ふたりえらそうなおとこ三人さんにん行方ゆくえについてな」

 おりなかはいって二人ふたり竜賀りゅうがたちへの復讐ふくしゅうがっていた。

エリック「残念ざんねんだが…あのホテルのなかにはあの三人さんにんはどこにもいねぇぞ」

グレイブ「そんなことはってんだよ」

ジェイコブ「さっきボブ・カッセルとロドリック・サーキース、ビル・ゴーントがゲンタ・サワタリって餓鬼がきにやられたって情報じょうほうながれてきてたんだからな!」

エリック「……ハッ!…ハーハッハッハッハッハッハ!!こりゃいい!!傑作けっさくだ!!じつ滑稽こっけいだな!!」

 突然とつぜん大声おおごえわらはじめたエリックをてイラついたジェイコブはエリックのむなぐらをつかみかかった。

ジェイコブ「野郎ヤロウ…!!なに可笑おかしいんだ!!」

エリック「ハッハッハッハッハ!!可笑おかしいさ!!これがわらわずにいられずか?このシカゴの大都市だいとし支配しはいしているあの・・ブルガントだん餓鬼がき一人ひとり満足まんぞくたおせないどころか!三人さんにんともいようにやられたんだぞ!?これがわらわずにいられるか!!?」

 この言葉ことばいたジェイコブはかおようにして、むちにぎっているをプルプル小刻こきざみにふるわせていた。

 ノルスタインはすこまゆをひそめ、グレイブはいかりにかおゆがめていた。ジェイコブは完全かんぜん逆上ぎゃくじょうしていた。

ジェイコブ「だまれ!!ジジイ!!だまらねぇとそのきたなくち一生いっしょうきけなくしてやるぞ!!!」

エリック「ハッハッハッハッハ!!これは随分ずいぶん面白おもしろくないおどしだな!おれころせばアイツらがここにてくれるとでも本気ほんきでそうおもっているのか?」

ジェイコブ「なぁにぃ…!!?」

グレイブ「貴様キサマヤツらはグルではない……と、そういてぇのか?」

エリック「アイツらはただ日本にっぽんかえるついでにこのシカゴの都市まちっただけのただの観光客かんこうきゃくさ…それ以上いじょうでもそれ以下いかでもない…」

ジェイコブ「だったら何故なぜあの餓鬼がきども俺達おれたちたたかったんだ!?」

エリック「それがかんねぇからテメェら適能者デュナミストはサイコパスだとかわれんだろうが…」

ジェイコブ「!!?なにィ…!!」

エリック「テメェらがどんな気分きぶんだったかはらねぇがな……道端みちばたでいきなり爆発ばくはつなんかこしたら、そのまわりに迷惑めいわくがかかるってこともかってねぇから…あんなふう喧嘩ケンカられたんだろうが?」

グレイブ「そんじゃわるいのは全部ぜんぶ俺達おれたちだってか?」

エリック「差別さべつけてるなんて主張しゅちょうは、したモンちじゃねぇんだよ……テメェら適能者デュナミストがわ完全かんぜんがあることをみとめられねぇんじゃずっと主張しゅちょうつぶされつづけんのはたりまえだよな?」

ジェイコブ「さっきからいてりゃ勝手かっていやがって!!そんなにころされてぇか!!?」

エリック「ころしたけりゃさっさところせよ…こんないぼれの生命いのちひとうばってむんならな…そんなことでおまえらのこころたせるんだったらな!」

グレイブ「こころたす?一体いったいなにいたい?」

エリック「おまえらブルガントだんがやってることをずっとつづけていても絶対ぜったいまえらがおもえがいているようしあわせはやってねぇってことさ…」

グレイブ「俺達おれたちがやっていることが間違まちがっているとでも…?だがわすれたとはわせねぇ!!俺達おれたち適能者デュナミスト一番いちばん最初さいしょ迫害はくがいはじめたのはまぎれもなく無適能者オマエらだろ!!!おまえたちがそうさせたんだ!!!さきにな!!!」

エリック「……ああ、そのとおりだな」

グレイブ「ようやく無適能者キサマらのあやまちをみとめたか…」

エリック「おれおもったよ……おまえらがおれのホテルをおそったよる…あの子供こどもたちはなしたよ…こんな人生じんせいれかけのジジイのこころってくれたときよろこびを……」

ジェイコブ「……なにいたい?」

エリック「どれだけひと傷付きずつける能力チカラとうがそれがしあわせにつながることはないんだってな…本当ほんとうしあわせってのはひとたがいに理解りかいえたときまれるんだってことを……俺達おれたち無適能者アンチステージ本当ほんとうりなかったもの…」

グレイブ「………」

エリック「それはおまえたちこころおうとするやさしさ・つよさ・勇気ゆうきそのものだってことさ」

ノルスタイン「おお〜〜〜なーーんともかんど〜〜うてきなおはなーーしですね〜〜♪」

 二人ふたりがエリックのはなしみみかたむけていると突然とつぜんノルスタインがこえげてきて、三人さんにんともがるほどおどろいた。

ノルスタイン「そーーんなゆめものが〜〜たりなおはなーーしでワレわ〜〜れがうごくとでもおーーもいで〜〜すか?♫」

エリック「……はっ…おまえはどんなことをわれようが自分じぶん目的もくてき達成たっせい邪魔じゃまになる意見いけんには最初ハナからみみたねぇってか?」

ノルスタイン「おお〜〜ひどわれよーーうで〜〜すねーー♩」

エリック「どんな世界せかいにも黒幕フィクサーってのがいるもんだがおまえはその典型てんけいだなソルマン・ノルスタイン?」

ノルスタイン「ン〜〜〜フッフッフッフッフ…♫…さぁトンプソン兄弟きょうだいこのおとこ口車くちぐるまにの〜〜らずにじーーんもんをおねがいしま〜〜〜すねぇーー♪あのど〜〜もたち我々われわれのどーーほ〜〜をふたたおそうかもしーーれませ〜〜ん♬必要ひつようなじょ〜〜ほ〜〜をはやーーくあつめなければ〜〜♪」

ジェイコブ「お、おお!!」

グレイブ「………」

 グレイブはむちかまえ、エリックにかってむちろした。

   バチィィ!!!


____シカゴの都市とし北部ほくぶ___

竜賀りゅうが「___ってかなぜまず情報じょうほう収集しゅうしゅうをせずになんあてもなくひとさがそうとしてんだおれら?」

源太げんた「まぁとにかくいじゃねぇかきたさがせばいんだよきた!」

光男みつお「こういうのたりばったりってうんだぞ源太げんた?」

 ジープでとにかくきたかう途中とちゅう源太げんたがお気楽きらくはなって、ほか二人ふたりはげんなりしていた。

源太げんた「まぁきたかってすすんでいく途中とちゅうですれちがっていくひとかたぱしからいていけばいんだよ!」

竜賀りゅうが「あのな…そんなやりかたでやっていてマーカス・ジャッジさんにえる確率かくりつなんパーセントなんだよ」

光男みつお「……いやもうここまで以上いじょう絨毯じゅうたん爆撃ばくげき作戦さくせんとまではいかないが手当てあたり次第しだいいていったほういかもしれん」

源太げんた「さっすがおやっさん!はなしかるね〜!」

竜賀りゅうが「…しゃーない!手当てあたり次第しだいいていくか…」

 三人さんにんみちあるいている通行人つうこうにんつけたらすぐにこえをかけていこうとした。

 しかし、シカゴの都市まちくらはるかにあるいているひと人数にんずうすくなかった。なのでつけ次第しだいすぐはなしかけるのはできたのだが、圧倒的あっとうてき母数ぼすうすくないという事態じたいおちいってしまっていた。

光男みつお「そうですか…ありがとうございます。時間じかんっていただいて!」

通行人つうこうにん「…オイ、アンタ…そんなにひとさがしているんだったらシカゴシティにってみたらどうだ?こんなとこをあたるよりあっちなら情報じょうほうあつまるぜ?」

光男みつお「シカゴの都市まちからたんですよ、そのひと……あの都市まち危険きけんだからってことで…」

通行人つうこうにん「ああ…道理どうりでな……あの都市まちからげてヤツさがしてるってことかい?」

光男みつお「え…ええ」

源太げんた「おじさんなにってるの?」

通行人つうこうにん「いや!アンタらのさがしてるおとこについてじゃなくてな……あのシカゴの都市まちについてのうわさなんだがな…」

 その通行人つうこうにんおとこまわりをキョロキョロと見回みまわしてあたりに他人ひとがいないかを確認かくにんしてから光男みつおかってささやようはなしかけた。

通行人つうこうにん「あの都市としにはわるうわさがあってな……どうやらマクシム連合れんごうとブルガントだんうらつながっているんじゃないかっていううわさが…」

光男みつお「!!…そのはなしくわしくかせてくれませんか!?」

通行人つうこうにん「しーーっ!!!」

 光男みつお源太げんたそして竜賀りゅうがはそのはなしについてかおさおにしていた。しかしそのおとこくちまえ人差ひとさゆびててしずかにするようにうったえかけた。

通行人つうこうにんこえおおきい…!!!」

光男みつお「…すみません…!!」

通行人つうこうにん「はぁ……おれいたはなしだが、このはなしいた以上いじょうはもうシカゴにはかかわるな…もうあそこは無適能者アンチステージめる安全あんぜん都市まちなんかじゃなくなるんだからな」

竜賀りゅうが「それってもうシカゴにはもどってくるなってことですか?」

通行人つうこうにん「ああ……もうあの都市まち伽霊能力ギアルスキルかねちからけた欲望よくぼう渦巻うずま絶望郷ディストピアになっちまったんだよ」

 そのはなしをするときおとこかおがどことなくマーカス・ジャッジに|似ていると源太げんたおもった。このひといま世界せかい絶望ぜつぼうしてしまっているのだろうか____


 ___とある花屋はなや店内てんないにて、

メリッサ「ねぇおかあさん?」

母親ははおや「どうしたのメリッサ?」

メリッサ「あのひとわたしたちたすけてくれたあのおにいちゃんこの都市まちからっちゃったのかな?」

母親ははおや「さぁ…どうなのかしらね?でもきていればかならえるわよ…」

メリッサ「…そうだね!」

???「すみません!」

 母娘おやこはなしているところへ白色しろいろ制服せいふくているおとこみせそとっていた。

母親ははおや「あら!マクシム連合れんごうひとが…!今日きょう徴税ちょうぜいけんについてだわ…」

連合員れんごういん「こんにちは!」

母親ははおや「こんにちは!今日きょう徴税ちょうぜいぶんですね?」

連合員れんごういん「ええ!いつもありがとうございます!」

 そして母親ははおやはおかねはいった封筒ふうとうをマクシム連合れんごう連合員れんごういん手渡てわたした。

連合員れんごういん「……はい確認かくにん完了かんりょうしました」

 そして連合員れんごういん封筒ふうとうひかりリングなかれ、自身じしんもそのから瞬間しゅんかん移動いどうした____


 ____きたかうと徐々じょじょひとえてきてはなしける機会チャンスえてきた。

光男みつお「………そうですか…お時間じかんとっていただきありがとうございました」

 光男みつおみちですれちがったひとにマーカス・ジャッジの情報じょうほういていったがまだヒットがていない。源太げんたひといてきたところだった。

源太げんた「おやっさん!全然ぜんぜんダメ!!」

光男みつお「ここまでるとこの場所ばしょには情報じょうほうがないのかもしれないな……場所ばしょをもっとえたほうがいいかもしれん」

源太げんた「うん…」

 二人ふたりはさっき道端みちばたであったおとこはなしいて焦燥しょうそうかんられていた。いそいでマーカスにわなければ、もしかしたら……。そんな想像そうぞう冷静れいせいさをうしなわせてしまう。

光男みつお「…ところで竜賀りゅうがは?」

源太げんた「ああ、それならたしかあそこらへんで」

竜賀りゅうがとうさーーん!!!源太げんたーー!!!つかったぞーー!!!マーカス・ジャッジの居場所いばしょ!!」

光男みつお源太げんた「「!!?」」

 おもわぬところで竜賀りゅうがたりをいたのにおどろいてまるくした。いそいでって竜賀りゅうがはなしかけていた男女だんじょカップルにはなしきにった。

光男みつお「マジか竜賀りゅうが!?」

竜賀りゅうが「うん!この二人ふたりってるって…」

光男みつお「マーカス・ジャッジってひとどこにいるかっているんですか?」

女性じょせい「ええ…今朝けさまってたホテルのちかくにむかし金持かねもちのおきゃくけの宿やどがあると、ホテルマンのひと紹介しょうかいしてもらったのよ」

男性だんせい「そこをむかし運営うんえいしていたのがエリック・ブラック、マーカス・ジャッジってわれていたらしい」

光男みつお「そのホテルの名前なまえって…」

男性だんせいたしか…レイク・ジェニーバのホテル『アーチ』って名前なまえだったはず…いままったちが名前なまえで、経営権けいえいけんべつひと運営うんえいしてるんだがな」

光男みつお竜賀りゅうが源太げんた「「「ありがとうございました!」」」

 そのホテルの名前なまえいた三人さんにん条件じょうけん反射はんしゃてきくるまけていった。


To Be Continued



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