ローマ字打ちとか、あり得ん派

仕事の都合でローマ字入力の速度を上げなくてはならなくなった。派遣会社がそういうテストを受けさせるのだ。カナ入力ではテストが受けられないという。
どう考えたって効率的ではない。
もちろん、ローマ字入力もマスターしている。カナ入力の欠点は高速で文章を打つときにシフトが効かないときがあることくらいで、ほぼ考えるスピードで入力できるという大きなメリットがあるからそんなのは気にならない。
というわけで、この文章は、ローマ字入力で書いている。
だいぶ時間がかかっているが、まあ慣れれば少しは早くなるだろう。

ローマ字入力のメリットを考えよう。

1 指のポジションがこじんまりとした範囲に納まること
キーボードを見て欲しい。カナは四つの列に跨って配置されている。アルファベットの配置に比べて一行多いのだ。キーボードというのは、もともとアルファベットを打つためのものだから、タイプライターの時代から継承されているこの配置は合理的なんだろう。おまけに、日本語は子音と母音の組み合わせだから、母音の位置さえ確実に把握すれば、あと楽なもんだ。子音の位置もすぐにマスターできるし、何より、文章を打ち込む際は、決まり文句が多くなるので、それに慣れればいいだけだ。

2 指づかいが決まりやすい
1と関わるんだが、どのキー、どの単語、どの決まり文句を打つかというスピードを大きく左右する指づかいが、すぐに決まる。カナ入力の欠点である指の移動範囲の広さと、シフトを同時に打たなきゃならない指づかいは、どうしても入力の精度を下げる傾向があると思う。カナ入力30年の経験があっても寝起きのときなんかは、ポジションが取れずに妙な言葉の羅列が画面に並ぶことがあるくらいだ。指づかいが決まるのは、文章を書くのに良いのかもしれない。

3 ライブ変換の精度が上がっている気がする
うん。そんな気がする。学習も早くなってる気がする

4 数字・英単語・記号の入力が楽
うん。シフトから解放されるので、だいぶ楽

と、こんなところか。

うーん。
悩むなあ。
この文章を書いている最中にだいぶローマ字に慣れてきた気がするし、タイピングのスピードも上がっているし、キーボード見なくても良くなっているし、なんなら、ローマ字でもいいかって気になるんだけど。
なんかかあ。それでも遅いんだよなあ。

理由はなんとなくわかっている。
おそらく、ローマ字入力ネイティブのひとは、もはや感じないんだろうけど。

それは、文章を打つときにいちいちローマ字に変換するという脳内の手順が発生してしまうということなんだろうな。

喋るように、考えるスピードで書く。打ち込みながら校正する。文章を文章以外の思考を介さずに書く。
カナ入力のときには感じたことのないストレスが、ローマ字だとかかるんだよなあ。もちろん、ひと月もすればなくなるんだろうけどね。あと、片手打ちが圧倒的に遅い……。

というわけで、仕事ではローマ字、創作ではカナという体制で、しばらくやってみようと思うのです。
オチのない話で、失礼いたしました。











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