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「Demiちゃんが行く!」#28 写真家 緒方秀美 私小説 "宇宙に選ばれたカメラマン"

こんにちは。夢でブランキージェットシティに会ったレストランに行ってみたら、ドラムスの中村達也さんに本当に会った!!
デミは本当にやりたい事の第一歩を引き寄せた、この出会いからデミの写真人生が大きく飛躍していくことになりました。

第28話 "宇宙に選ばれたカメラマン"
翌日すぐに達也さんに電話してデミの撮りたい気持ちを伝えると、「分かったそれやったらベンジーや~」とベンジーの電話番号を教えてくれた。ベンジーは作詞も作曲もしているからバンドのクリエイティブ リーダーなんだろう。デミはすぐに
ベンジーに電話した「ライブ観てからブランキーの事が撮りたくてたまらない。私しかブランキーの魂のサウンド、エモーションは撮れないと思うのよ~~~!!」とデミ「すげえな~~~!!やってやる~~~という感じやろ?」とベンジー「そうやってやる~~寝ても覚めてもブランキー撮ることしか浮かんでこない、撮りたいのよ私しかいないのよ~~~」とデミ「すげえな~~じゃあ会おまい!!」とベンジー。
テンション高い同士しで語り合い、ベンジーと下北沢の餃子の王将の前で待ち合わせした。そして近くのBarに入った。デミは撮りたい気持ちを直ぐに分かってもらえる様にと達也さんのテルちゃんが喧嘩している所をベンジーが割ってはいる場面、水を履く場面など、激しいエモーションを表す絵コンテを見せた。ベンジーがそれを見るなり「これ撮れんと思うで」と言った。その瞬間デミはサーッと頭から血が引いてきて、ショックのあまり何も言えなくなった。そうだよねデミは全く無名の新人カメラマン、一方ベンジーは東芝EMIが一押しするくらいのステージの上の人、レベルが違うよね、、、、色々な思いが頭に浮かびデミは急に弱気になり、この場にいる事が恥ずかしいくらい、借りてきた猫のように大人しくなってしまった。
急に大人しくなってしまったデミにベンジーが気をつかいだして「俺が思う写真はね」と語りだした。「例えば丘の上から岩がころげ落ちてきて、それを撮れるのは
たまたま丘の下にいたカメラマンだけだ、それを撮った写真は真実を撮った、そしてそのカメラマンは宇宙に選ばれた本物だと思うんだよ」だから絵コンテを描いてきてもらうのは嬉しいけど、本当の俺たちを撮るには一緒にいなきゃ撮れないよ。
そうだ、私は東京でカメラマンの仕事に慣れだして絵コンテがあって撮る事があたりまえみたいになってたけど、本来は目の前の人のエモーションを映し出す。
直球勝負でそれをやる、それがデミにとっての写真だとまた原点に戻った。
「やろうよ、やろうよ、ずっと一緒にいて俺たちの事を撮ってよ」と言ってくれた。「ヤッターじゃあ私は宇宙に選ばれたんだね」とデミ「その言葉は出来上がるまで言ったらダメだ!!」とベンジーにまた怒られた。「絶対やる」とデミはベンジーに約束した、それからロックに魅せられた頃の話し、映画の話し、思ったとおり同じ様な音楽や映画を好きで話しが合った。そしてデミが交通事故にあって再起不能と言われるところまでいったけど、写真を観てパワーがでて奇跡的に回復してカメラマンになる事を話した。あとになって分かったけどベンジーも高校の頃、交通事故で脚を負傷して一年くらい歩けなくて、このまま治らなければ死んでやる~~と思ってたくらい、デミと同じ様な経験をしてた。
今度は撮影で会う事を約束しベンジーと別れた。

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