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三日月は時間感覚が埋め込まれたことば

昨晩は、半月がとてもきれいでした。月を写真に残したかったのですが、スマホではいい写真が撮れなかったので、遊び心で画像生成AIに「半月」とリクエストしたら、幻想的で自己主張の強い「三日月」を作ってくれましたw

今年は暖冬だと思いきや、関東では一昨日くらいから冬らしい寒い季節になりました。昨日の空はとても澄んでいて、夕方5時過ぎには半月がくっきり見え、「一番星みつけた」の童謡でお馴染みの宵の明星とも言われる金星が姿を現していました。

その半月を見た奥様(敬称)が何を思ったのか突然、「月牙YueYa(中国語)はなんで三日月と言うのか?」と私に質問してきました。私の奥様(中国で生まれ育った人)は「三日月」の語源が気になったみたいです。私は即答できませんでした。ちなみに中国語の「月牙」は日本語では三日月のことです。

後で調べてみると、あるサイトに、三日月はもともと太陰暦の時代、新月から3日目の月のことだとありました。

ここで、ああ、なるほどそういうことかと納得すればいいのに、太陰暦はいわゆる旧暦とイコールなのかが気になってしまいさらに調べてみると、どうやら旧暦の基準は太陰太陽暦らしいことがわかりました。

太陰太陽暦なんて聞いたことないぞと、またまた調べてみると、いろいろと親切丁寧な説明がいくつもあり、ありがたく読ませていただきました。私は少しは理解したかもしれませんが、おそらくほとんど理解できていません。

ですので、太陰太陽暦のこと具体的に書くことができないので、抽象的に乱暴な言い方をすると、太陽暦が太陽の動きで時間を捉える「シングル認識」であるのに対して、太陽の動きで季節を捉えるのに加えて、月の満ち欠けで時間を測る「デュアル認識」が太陰太陽暦ではないかと理解することにしました。(間違っていたらごめんなさい)

暦の概念が日本に伝わって来た7世紀はじめから明治になって太陽暦に変わるまで、日本人は太陰太陽暦をもとに生きていました。

私たち現代の日本人は太陽暦で時間の動きを把握していますが、その時間の物差しは、もはや太陽の動きではなく、時計やカレンダーだったりします。

時計やカレンダーはとても便利なものですが、昔の日本人は時計やカレンダーなど何もなくても、月の満ち欠けや、太陽の動きで、時の流れや季節の移り変わりをちゃんと把握していて、現代人よりも豊かな時間感覚を持っていたのではないでしょうか。

三日月を意味する中国語の月牙は象形的なイメージがあってこれはこれでいい表現ですが、新月(太陽の陰になって見えない月🌑)から3日目の月を意味する三日月ということば、ことばそれ自体に時間感覚が埋め込まれていて、昔の大和人は時間感覚とことば選びのセンスが繊細だったのだろうと感じました。

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日出丸
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