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「ルビンの壺」から見えるもの【解説】
さて前回の記事の答えは?
ユニセックス的な「背中」のイラストを紹介いたしました。
「せいしゃらん」さんは迷わず「男性!」
とお答えいただきましたが、
スキをいただいた皆さんは、いかがでしたでしょうか。
このイラストは、モデルの性別に関する「客観的な要素」は
ほとんど描いていません。
言語的な情報も「ユニセックス」です。
「ひろみ」なんて男性も女性もいますからね。
ですから、見た人は、自分の心の中にある
「性」のイメージのみで分別したわけです。
あらためて考えてみると、
「男性的なるもの」
「女性的なるもの」
この区別は様々な社会的要因によって
いかようにもちがって認識されます。
イラストですから、あからさまに
「性別」がわかる客観的な図柄を描き込むと
あっという間に「運営」のチェックで
削除されてしまいます。
←(実験したらやっぱそうでした。ここは健全ですね)
ですから、視覚からの情報不足は
皆さんのすでにある「認知」によるジャッジを
下したことになるのです。
認識は心が決め、他の認識を排除する
さて、このイラストをご覧ください
これは、1915年頃にデンマークの心理学者エドガー・ルビンが考案した
多義図形で、「ルビンの壺」とか「ルビンの盃」などと呼ばれている。
まぁ、ひとつの「だまし絵」です。
さて、どんな絵に見えるでしょうか。
1 やっぱり壺(盃)に見える
2 向き合っている二人の人に見える
これ以外はありませんが、この認知の場合
黒を背景にするか
白を背景にするか
で、認識が変わります。
そして、一旦ジャッジしてしまうと
それ以外にはもう見えなくなってしまう
心が苦しくなるのは、
このように自分で自分の思い込みに
がんじがらめになってしまうからなのです。
仏教ではこれを「執着」とよんでいます。
聖書では「善きサマリア人のたとえ」で
同様のことを述べています。
もう一つ行きましょう
これは、あたしのイラストとルビンの壺のさらに上を行きます。
一旦「これだと認識」してしまったら。
もう別のものには見えなくなります。
はい、これは「若い女性の振り向いた絵です
これは「若い女性の振り向いた絵です
これは「若い女性の振り向いた絵です
これは「若い女性の振り向いた絵です
まぎれもなく、若い女性の振り向いた絵です