少女漂泊~Monologue by HARUKA φ
はるかの苦悩
一つの決心をした・・・。といっても、
あたしはどうすればいいんだろう・・。
一番いいことは・・、
あたしがセンパイの「タブー」を身を以て破ることだろうけれど、
そこまでの気持ちが・・あるだろうか・・?
前にニーチェさんと話したときは、
「心と体は別もんや」という形で、
彼女はアウフヘーベンした。
でも、そんなに単純に割り切れるかなぁ・・・
確かに「キス」は抵抗なくできるけど、・・。
その先ってなると・・。
あたしはふうっと、ベッドに仰向けになった。
天井を見ながら、目をつぶったら、
なんとなく、あの日寝ているセンパイに
キスをした時のことが思い浮かんだ・・。
・・やば・・・
なんとなくむずむずとした感覚に襲われた。
朝は特にそういう気持ちの襲われる・・。
・・あのときもそうだった。
生理とは違う、なんかこそばゆい感覚が
おなかの奥から沸きあがった。
いつのまにか、じわっとした湿りが、
あたしのショーツを濡す。
こんな感じになったきっかけは、いつだったかなぁ・・。
部活の最中だったかもしれない。
それ以来、時々あたしは、
自分でその感じを作り出すようになった。
あたしの右手はその熱くなったところに、
知らずのうちに伸びた。
そこは豆のようにこりっとした感触、
ぬるぬるとして、触るたびに電気が走る・・。
・・・キモチイイ・・・
「う・・・・あ・・。」
一人暮らしになってから、いつしか声を出すようになった。
そのせいか、高校の時に比べ、頻度も多くなったかな・・。
家にいたときは、布団に潜り込んで、
知られないようにこうしてたから・・。
気持ちよくなれるパターンもずいぶん増えた・・。
最近は冒険で、指を湿った壺の中にも入れるようになった
中にも気持ちよくなれる場所があるのには驚きの発見だった。
今日は思い切って、そこ・・・。
さすがは一人暮らし。・・自由だ。
「ん~・・・・・!!!」
あたしの足がぴんっと伸びた、
身体の奥が絞られるような切ない気持ちよさだ・・。
・・その時、センパイとキスしたときの唇の感覚がよみがえった。
「あぁ・・・・ぁ・。はぁ・・・。」
あたしは急激に力が抜け、そこにうずくまった。
先輩を想ってこんなことをしたのは初めてだった。
なんか、妙に恥ずかしい感覚だ。
ヤバい・・・
・・・マジにセンパイに会ったら、
・・こうしたくなっちゃうかも知れない。
・・・ん?・・・
でも、これがいいのか・・?
たぶんびみょ~に違うと想う。
・・・・わかんないなぁ・・・。
あたしは、ふと、ママがあの、けちんぼなお坊さんにもらったという
「お経」の写メを見ていた。
・・・そうか!むかつくけど、
あのけちくさいお坊さんなら、何かヒント持ってるかも知れない。
またむかつくかも知れないけど、
なんか「達観」してる感じだし・・。
「知りたいなら来い」っていってたしな
力尽くでも引き出してやる。
・・・って・・・
あれ、あのお坊さんのお寺ってどこなのかなぁ・・。
行きますっていって、知らないし・・。
あたしも完全にアホだ。
でも、たぶんセンパイならわかると思う
電話は、さすがに何か恥ずかしいので、
センパイにメールした。
返事はすぐきた。六波羅にあるお寺だという。
丁寧にも「地図」まで送ってきた。
・・・さすが<お兄ちゃん>・・・。
まぁ、ちょっと心情的には複雑だけど・・。
教えてくれるんだったら教えてもらおうじゃないの・・。
あたしは意を決して京阪の駅に向かった。
行く手は「六波羅」
けちんぼ坊さんに会いに行って、
そのヒントとやらを教えていただくわ。
勝負よ、クソ坊主。
あたしは「参謀」にニーチェさんを誘ってみた。
彼女は、二つ返事で
「おもろいな、行く」
やっぱり彼女らしいや。
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