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仕事は暮らしの一部
どう仕事するかは、どう生きるかだ。
エンジニアとして8年間働いていた職場への最終出社日の朝にテレビで耳にした言葉。
それが使われていたのは、バリバリ仕事で会社に尽くしてきた人が職場を定年退職するときの言葉だった気がしますが、パン屋という未知の世界に飛び込む私の背中を少し押してくれる言葉でした。
人は何かしら仕事をしなければ生きてはいけません。だからそれまで仕事を中心に考えてきました。
住むところもそう。田舎で暮らしてみたいという思いはありつつも、仕事のことを考えると難しい。でもこれからどういう暮らしをしていきたいかを考えたとき、今の都会で暮らし働くことは一番したい暮らし方ではありませんでした。
ならいっそ住みたい場所に住み、そこでできる仕事をやる。なければ自分でつくる。
そしてそこでの暮らしを全力で楽しむため、仕事は暮らしの延長であるようなことをしたい。あまり普通ではないかもしれないけれど、そういう生き方があってもいい。
そう考え、作るのが好きだった食を、その中でも鹿児島でやっていることをイメージできたパンを選びました。
どう仕事するかは、どう生きるか。
あのとき言っていた人が言いたかったこととは真逆かもしれないけれど、私にとっての仕事は暮らしを楽しむためのもの。道具の一つに過ぎません。だからそれだけを中心に考える必要もないし、一つに絞る必要も、しがみつく必要もない。
そう考えるようになって仕事との向き合い方は変わりました。現に今はエンジニアに戻っているし、パン屋になっても続けたい。これしかないと思わなくなったことで、ある程度のことは楽しめるようになりました。
パン作りもそう。パン屋は過酷です。働く時間も長いし、口に入るものを提供する責任もあります。でもそれは長くパンに関わっていられることでもあるし、人の身体をつくるものを作れることでもあります。
仕事は暮らしを楽しむための道具の一つだから、楽しめるような働き方をしたらいいし、楽しめなくなってしまったら辞めたっていい。自分たちで店を始めるということは、自分たちで働き方を考えられるということだと思います。だから私たちは暮らしを楽しみ、その一部としてのパン屋を体現したい。
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