旅の終わりと、「孤独の力」

旅を終えることにしたので、
まとめておこうと思う。


予想以上に
早かった終わり。


終える理由は、
”外的なもの”と”内的なもの”
両方がある。


外的なものは
間違いなくおミクさん。


旅先で感染したら
めんどくさいことになるから。


内的なものは、
帰る理由ができたから。



Kindleの執筆だったり
塾を始めることを決断できたり。



春からは
いろんな仕事を始めることになりそうだ。



その準備に没頭できるように
自分にとって安心感のある
「佐久に帰ろー」って思った。

奈良県の吉野川


<ADDressという場所>

だから、一旦、ADDressは休会することにした。


次は、世間が落ち着いて、
暖かい季節にまた使いたい。


たった2ヶ月しか使ってないから
レビューを書くにも説得力がないかもだけど


私にとってADDressは
多拠点生活プラットフォームというより
多様な生き方プラットフォームだった気がする。


「多様な生き方サンプル集」を開いた気持ち。


ADDress仲間の言葉を借りるなら
ここは、ものすごくポジティブな
「社会不適合者の集まり」
(私が言ったんじゃないからね!!w)



不適合者と言っても
ほとんどの人はちゃんと働いている。


そして、しっかり稼いでる。
リアルFIREとかもいる。



そもそもADDressの会費を払いながら
移動して暮らすって、普通にコストがかかる。
自宅がある人ならなおさら。



それができる人って、
社会的にもそれなりの役割をもって
稼いでいないと続けることは難しい。



自由と経済力を両立している
ハイスペックな不適合(笑)



そういう人にばかり会ってたら
自分が旅に出る前に迷っていたことなんて
鼻息で飛んでいった。


出会ってくれた全ての人に
ほんとに、感謝。



この場所は、
自分がどうやって生きていきたいのか?
どうやって暮らしていきたいのか?
そういう”自分だけの理想”を考えさせてくれる。



ADDressを続けるか否かに関係なく、
利用者にそういった機会を提供しているところが
素敵だなって思う。


東京のチームラボ



<思考と感情を書き出す>

旅の中、毎日やったことがある。


それは、自分の思考や感情を
言葉で書き出すということ。



メモ書き程度じゃない。
毎日、数ページに渡ったから、
すでにノートは3冊目。



幼少期の記憶やら、
現在のこと、未来のこと。
日々、感じたこと。考えたことなど。



とにかく思いつくこと全部
毎日、書き続けた。


全部出し切ろうとすると
1日1時間以上はかかる。
でもそれが生む効果を日々実感できたから
続けることができた。


思考を吐き出すと
感性が戻ってくる。


この手法には、いろんなコツがあるけれど
シンプルに思ったことをただ書くだけでいい。



これは本当におすすめ。


香川県のさぬき市




<SNSアプリ削除>

これも旅の始めごろ。
ふと、思い立って、
スマホからSNSのアプリを全て消してみた


普通にパソコンからは見えるけれど
最低限の情報収集だけですむようになった。



これだけでも随分、頭の中が静かになって
自分のことだけに集中できるようになった。



情報過多は、集中力を奪う。
おかげでいい時間を過ごせた。

神戸のアトア



<孤独の力>

旅で得たものは、たくさんある。


一言でまとめるなら
“未来を広げてくれるチャンス”


全部、人との出会いが
運んできてくれたもの。


「もう十分だよ〜」っていうくらい
新しい道を歩くための素材
見事に揃ったと思う。



これをどう調理していくかは
自分次第だけど。



でもそういうのを飛び越えて
旅で学んだこととして特記したいのは

「孤独の力」


受動的な孤独は不幸らしいけど
能動的な孤独はものすごくいいと思う。



これまでそばにあったいろんなものから
少しだけ離れてみると


自分とのつながりは太くなるし、
自信とか、肯定感とかニョキニョキ伸びる。


心が穏やかになって
自分にだけ集中できる。


それがあると
人といる時間も
より楽しめる。



孤独ってネガティブに捉えられがちだけど
人と繋がることが簡単にできる時代だからこそ
「孤独になること」は大事な営みだと思う。



結局、自分のことを
とことん考えていくと
自分の幸せをお世話するだけで
随分、忙しい

自分を大事にするためにも
孤独の力は活用した方がいい

山梨県の清里



<自分でやる、ただ一つのこと>

能動的な孤独は、
「自分でやること」
「人に頼ること」
線引きをわかりやすくしてくれた。



自分でやること。
それはただ一つだと思う。


それを表現するのには
あの有名な詩がぴったり。


自分の感受性くらい 茨城のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか


苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし


初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志しにすぎなかった


駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄


自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

まさにこれ。

自分の感受性を守れるのは
自分しかいないはずなのに
気づけば、そこを他者に委ねようとしてしまう。


そうすると、だいたい
残念なことが起こる。



それを矯正できる処方箋が
「能動的な孤独」という薬かもしれない。



自分でやることは一つ。
自分の感受性を守ること”だけ。



でもこれさえできれば、
あとは大いに
人に頼って生きればいいかなって思う。


自分でできないことは
山ほどあるから。


孤独は良い影響をくれるけど
どこまでいっても
人は一人じゃ生きてはいけない。


神奈川県の鶴巻



<初心に戻って…>

旅に出る直前に書いた記事。

随分、予想していたものとは違ったけれど
最後にこう書いてた。

どこに行ってもやっていける力を身につけたい。
それがちょっとでも身についたなら
「この旅は行ってよかった」
ということにしておこう。


たぶん、身についたと思う。


毎週、お引っ越しのような暮らしをしてたから
だいぶ逞しくはなった気がする。


あとは、

自分さえ一緒にいてくれるなら
どこでもやっていける。


そう気づけた。
こんな簡単なことを気付くのに
ずいぶん遠回りしたけれど

必要なタイミングで旅をしたと思う。


まだ寄るところはあるけれど
無事故であの雪山の家に帰ろう。
旅は、おうちに帰るまでが旅ですよ。



静岡県の日本平動物園



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