序章 日本の金融教育待ったなし! 5.僕が親としてできなかったこと
5.僕が親としてできなかったこと
実は、僕が30代、40代の頃、ちょうど3人の子供たちが中学生、小学生だった頃に、出来なかったことが2つあります。
まず1つ目は、皆さんのように若い頃(35歳ぐらいの方に向けて言っています)にお金の勉強をする事。
そしてもう1つは、自分の子ども達にお金の勉強をする機会•環境を作る事でした。
僕は当時働いていた職場で、整理解雇という憂き目に遭いました。
その時、自分の職場を失った時にこう思いました。
「収入を給料だけに、つまり労働収入だけに頼っていてはいけなかったのだな」
収入には労働収入と不労所得があるということは、今となれば当たり前のことですが、その当時の僕にはそのような認識は全くと言っていいほど持ち合わせておらず、途方に暮れてしまったことを今でも鮮明に覚えています。
たまたま、成り行き上時を同じくして始めていた株式投資の勉強をしながら、お金のことをもっと学び、それを人に伝えられる仕事をしようと決心したのもその時でした。
そしてもう1つできなかったこと。
それは自分の子ども達にお金の勉強をする機会・環境を作ることでした。
先ほども申し上げたように、私は8年前に離婚をしています。
3人の子供達は、今はみな自立していますが、当時一緒に暮らしていた頃には、幼い子供達に私はお金のことを何一つ教えることができませんでした。
当然です。
当時の私は、お金の専門的な知識のことを全くと言っていいほど知らなかったのですから。
あの時に、自分自身にお金の専門的な知識が多少なりともあり、子供達にそれらを伝えることができていたならば、3人の子供達は今よりももっと幸せな人生を送ることができたのではないかと、離婚したこと以上に私はそのことを悔やんでいます。
自分自身にお金の専門的な知識が無かったこと、そしてそれを自分の子供達に伝えることができなかったこと。
今の若い現役親世代の方々に私のような思いをしてほしくないという思いと、これからの日本を背負って立つ未来ある子供達に、経済的にも精神的にも自立し、豊かな未来を生きていって欲しいという思いを持ちながら、私は今のお仕事をさせていただいております。