少年野球の盗塁禁止に思うこと
盗塁禁止の規制は、賛成か反対かで言えば僕は賛成です。どちらかというと、規制するぐらいしないと少年野球は変われないという残念な気持ちが強いです。
練習試合であれば、当事者同士が独自ルールで決めれば良いわけです。キャッチャーが2塁ベースまで届かないのであれば、届く距離に塁間の距離をルール変更すればよいのです。
現行ルールでも高学年と低学年はプレートの距離や塁間の距離(低学年の方が短い)が違いますが、適切かどうかの検証は必要なのでしょう。
以前、こんな出来事がありました。練習試合の審判の数ですが、練習試合なのだから通常の4名でなくても3名でよいのではないかと提案したことがあります。
その時は、低学年の試合で参加できる大人の数も少なく、審判をチームから2人出すと、ベンチでの子どもたちの手助けが手薄になってしまうことが予想されました。低学年なので、試合中にベンチで遊でしまうのです(笑)
答えは、残念ながら却下でした。却下の理由は、公式戦では4名ということと、3人制審判の対応を把握していないということでした。僕は、呆気に取られました。
僕だってきっちり3人制審判のフォーメーションなんて知らないし、そもそも4人制だって練習試合は適当でしょという想いでした。
僕も能天気なわけではないので、公式戦に近い環境で試合をさせてあげることがベストだと思っています。練習試合で、しかも大人の数が少ないということを考慮して提案したのですが。
ルールを変えるということは悪という考えなのでしょう。結局その時は、OBのお父さんに審判をやってもらう事態となりました。全国各地でこのような残念なことが発生していることは容易に想像がつきます。
僕は、少年野球の盗塁をすべて規制するのではなく、リトルリーグが採用しているカテゴリー別のルールは面白いと思います。カテゴリーや盗塁規制とは違いますが、ノーザンライツカップの独自ルールの取り組みも目から鱗ですし、素晴らしいと思います。
少年野球において優先すべきは、野球の醍醐味である「打つ」「取る」「投げる」「走る」(盗塁以外でも走るシーンはたくさんある)ことだと思います。習得すべき技術的な視点からもこれらが優先されるべきだと思います。
リードや盗塁、クイックは中学生からでも十分習得できる技術だと思います。野球に必要な技術を区分けした場合、マニアックな技術カテゴリーに入ると思います。
必要ないということではなく、大切な技術です。繰り返しになりますが、取り組むべき優先度の話しをしています。野球を始めたばかりの子どもにリードや盗塁の練習ばかりしていても、楽しくないはずです。
では、盗塁規制反対!といって騒ぐ人の中に、走塁技術を追求している人はどれだけいるでしょうか?クイックの技術について答えを持っている人はいるでしょうか?
キャッチーは体が成長してから鍛錬が必要な特殊ポジションです。小学生の試合中に発生する盗塁が無くなったからといって、スローイング技術の伝承にはほぼ影響はないと思っています。
皆さん言うじゃないですか、キャッチボールが一番大切だと。そうです、キャッチボールがしっかりできることこそ、キャッチャーのスローイングの第一歩だと思います。
盗塁がなくなったら野球じゃないと騒ぐのもわかりますが、野球から盗塁がなくなるわけではないですし、盗塁よりも打って点をとった方が楽しいと思います。
小学生は野球という冒険をスタートしたばかりです。楽しいと感じながら野球をすること、夢中になることが上達する一番の近道だと思っています。
盗塁がなくなったら野球ではない!
少年野球では変化球は禁止されています。では、少年野球は野球ではないですかね(笑)
野球をやっているから固定観念に囚われ視野が狭くなっていませんか?野球をやっていない人の意見を聞いたことはありますか?
子どもの試合を初めて見た時のことを思い出してみてください。あの盗塁フリーパス状態を見た時の違和感を。
規制や禁止という蓋をする考え方ではなく、変える勇気、変わる勇気を大人が持つべきだと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?