PrusaSlicerの教科書 〜サポートの立て方〜
この記事では、Prusaが提供するスライスソフトウェア「PrusaSlicer(プルサスライサー)」で、オブジェクトにサポートを立てるやり方を解説します。
スライスソフトを初めて使うときに悩むのが「サポート」です。どうやって作るのか?不安を解消していきましょう。
サポート機能をオンにする
まずは3Dデータをプルサスライサーに入れました。
右上にあるサポート項目のプルダウンから、「どこでも」を選んでみましょう。
一度スライスしてみる
ここでオススメなのが、一度スライサーの設定に従ってサポートを作ってみることです。スライスを実行すると、自動で作ってくれます。
緑色になっているところがサポート材です。3Dプリンターも普通のインクジェットプリンターもそうですが、空中にいきなりプリントすることはできないので、「支え」になる土台みたいなものを作ってあげないといけません。これが「サポート」です。
ナナメ下から眺めて、ネコの顎や耳の下にしっかりとサポートが付いているのがわかります。
個人的には、ですが、経験値が少ないうちはこれでプリントしてしまいましょう。ここで減らしたり、増やしたりといじり始めるといつまで経ってもプリントに進めないです。
画面上で見ているものと実際にプリントされたものがどうなっているか、という経験値を積むことで、適切なサポート設定ができるようになっていきます。
微調整を行う
「なんかサポート材、多いよな・・・」というのが今回の感想なので、全体的にサポートを減らすような調整をしてみます。
これが最初のパラメータです。下記のように変えてみます。
ひとつひとつの項目の意味や効果を知りたがる人がすごく多いんですが、それはあんまり意味がないです。ここまで設定する項目が多いと、ひとつの値がほかの値と関係することが多いんです。
だからこそ、スライサーに戸惑う人が多いとも言えますが…。
今回のデータに対する、僕の考え方を示しておきます。
・このネコのお腹や耳の傾斜、面のつながりを見ていると、オーバーハング角度をもっと低く設定してもPrusaならきれいにでる。
・パターン間隔が狭すぎて、ネコのお腹の下あたりで塊になりそう、そうなるとサポートを外すのが大変だから、間隔を大きく取ってサポート体積を減らす。
・サポートを、なるべくネコ本体から離したほうがきれいにでる。
このあたりは直感もありますがほとんどは経験値によるもので、「自分が作りたいものに対して、こういうサポートを立てればきれいにでるはず」という経験と推測をもとにしています。正解があるものではないんですね。
とにかく最初は、プリントしてみて結果を得て、パラメータを変えるとこうなるのか、という経験値を自分の中に蓄積していったほうが良いですし、応用が利くようになります。
最終的に、ネコのしっぽにあったサポートはなくなり、顎下、お腹下あたりのサポートもスッキリしました。
動画で解説
動画で解説していますので、見ながらやってみてください。
それでは今日も楽しい3Dプリントを!
追伸
今回使ったネコちゃんのデータは下記からダウンロードできます。