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人間ドックとバリウム

今日、一年に一回の人間ドックに行ってきました。どこの会社でも、一年に一回、健康診断をさせることが義務付けられていて、法人化した大学もその義務に従っています。私は健康診断の代りに毎年、人間ドックを受けています。

通常の健康診断と較べると、人間ドックは検査項目が多いので、様々な角度から総合的に体の異常を調べることができます。人間ドックの一番の目的は、生活習慣病などの自覚症状ない病気の早期発見です。

毎年同じ病院で人間ドックを受けていると、長期間の体の変化がモニタリングできます。今回は”LDLコレステロール”の値が大きく改善されていました。内科検診の際にお医者さんから「コレステロール値が下がってますね。何かされましたか?」と聞かれましたが、心当たりがないので「何もしていません」と答えました。

この話を妻にすると、「最近は食事のメニューを低脂肪なものに変えたり、魚を多めにしている」と言われました。私は全く気づいていませんでしたが、どうやら”コレステロール値の改善”をやっていたようです。

人間ドックで一番大変な検査が、”X線による胃の透視”です。これは、バリウムという白い液体を飲むのが、最初の関門です。これが好きという人もいるかもしれませんが、ドローッとした液体を飲み込むのには苦労します。これが終わると、胃を拡張するためにのんだ発泡剤によるゲップを我慢しながら、検査技師のリクエストに応えて、体を回転したり、逆さまになったりと、苦行が続きます。

検査が終わっても苦行は続きます。検査のために飲んだバリウムを放置しておくと、バリウムが固まって便秘になる可能性があります。そのため、バリウムは出来るだけ早く体外に出さないといけないのです。そのために、発泡剤を飲むときには下剤も一緒に飲み込みます。

最初の下剤と検査終わりに飲む水とで、多くの人は便意を催して、バリウムが排出されます。しかし、中には下剤が効きにくい人がいて、追加で下剤が渡されます。今回も、緑色した下剤が渡されました。何気なく、その下剤の名前を見て、思わずニッコリしました。その下剤の名前は『ヨーデル』でした。

ヨーデルは、大腸刺激作用により大腸の蠕動運動を促進し、便通を改善するために使われます。一般的には便秘症の治療に使われますが、今回はバリウムの排出のためです。今日はヨーデルの効果もあり、無事にバリウムを排出できました。

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