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フィールド調査雑感#1 現場に行かないとわからないことがある。

「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」という台詞セリフは、映画『踊る大捜査線』(THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間)のクライマックスで、青島俊作こと織田裕二さんが”偉い人たち”に対して発した怒りの名台詞です。

このシーンは、公開当時たいへん話題となり、映画を大ヒットに導きました。そのため、いまだにこのセリフは『踊る大捜査線』全体を象徴する名セリフとなっています。このセリフには、現場捜査員の熱い思いが込められています。やはり、机上の考えだけでは限界があり、実際の現場(フィールド)に出ないとわからないことがたくさんあります。

物理探査にも、全く同じことが言えます。物理探査の研究分野には、コンピュータを使ったシミュレーションやデータ解析など、”手を汚さない”室内中心の研究分野があります。これらの研究も重要ですし、コンピュータが高速化し、データ解析技術が進んだせいで、地下構造が詳細に推定できるようになりました。

しかし、実際に測定を実施するのは、”空調の聞いた室内”ではなく”天候に左右される過酷な屋外”です。織田さんをリスペクトすると、「物理探査は室内で実施するんじゃない!フィールドで実施するんだ!」と言い換えることもできます。実際、高品質なフィールドデータを取得することは、大変な作業です。いくらコンピュータによる解析技術が進んでも、元になる測定データの品質が悪ければ、正しい地下構造の推定はできません。

明日から”宮崎県のえびの市”にフィールド調査に行ってきます。三泊四日の調査なので、調査期間中の天気や気温が気懸りです。実験は完全に屋外で実施しますので、雨になるとちょっと厄介です。”雨対策”や”低温対策”も現場に行かないとわからないことの例です。さぁ、明日から頑張るぞ!。

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