日本一低い火山
日本一高い火山はもちろん富士山ですが、日本一低い火山は山口県萩市にある笠山です。たしかブラタモリでも、笠山が紹介されていたと思います。
笠山は、日本でも数少ない単成火山群である阿武火山群に属する火山です。笠山を構成する岩石は、主に玄武岩質安山岩です。およそ1万1400年前の噴火で溶岩台地ができ、8,800年前の噴火で空中高く噴き上げられたマグマのしぶきがスコリアとなって、溶岩台地の上にスコリア丘が形成されました。
スコリアというのは軽石の一種ですが、軽石が水に浮くのに対して、スコリアは沈みます。このスコリア丘には直径30m 、深さ30mの火口が残っていて、遊歩道を使って噴火口内に降りることができます。笠山はすでに活動を終えていますが、笠山が属する阿武火山群は2003年に活火山に指定されています。
国土地理院発行の地形図に記載されている日本一低い自然の山は、徳島市にある弁天山で、その標高は6.1mです。この笠山は標高は112.2mで、大体30階建ての高層ビルの高さに相当します。弁天山に比べると随分と標高が高いですが、火山としては異例の低さで、日本一低いばかりでなく、東洋一低い火山でもあります。
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