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地熱発電所巡り#5 森地熱発電所

 北海道唯一の本格的地熱発電所が、茅部郡森町にある北海道電力の森地熱発電所です。この地熱発電所は、1982年11月に運転が開始され、発電出力は 25 MWです。

 森地熱発電所は、わが国で8番目の地熱発電所として、昭和57年11月に運転を開始しました。この発電所は、カルデラ盆地内に設置された世界的にも類をみない特徴的な発電所です。また多くの地熱発電所が国立公園内に設置されているのに対し、この発電所は国立公園外に設置され、民家に隣接している点でも大変珍しい地熱発電所です。

 カルデラ内の盆地は濁川(にごりかわ)盆地と呼ばれ、今から1万数千年前に噴火によりできた倒立円錐型の窪地です。この窪地に、火山性堆積物の一部や周辺土砂が地すべり等により堆積して、カルデラ地形が形成されたものと考えられています。地熱エネルギーでつくられた高温の蒸気と熱水は、上磯層群中の大きな断層およびカルデラ破砕帯より取り出され、蒸気から分離した熱水は、地下の貯留層へ影響を与えないよう深部に還元されています。

 森地熱発電所の周辺で、流体流動電位法を実施したことがあります。調査の目的は、森地熱発電所の定期点検に伴う地熱流体の生産/還元の停止時に流体流動電位法を実施し、濁川盆地の深部の地熱貯留構造を把握することにありました。流体流動電位法には、とにかく大量の電線が必要です。このときも、LANケーブルを利用して、100点前後の測定点での同時計測を行いました。曖昧な記憶ですが、探査の準備のために、300m巻きのLANケーブルの箱を30-40箱ぐらい購入したと思います。

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 流体流動電位法の調査が終わって帰る時には、JR森駅に立ち寄って、有名な駅弁である”いかめし”を買って食べました。いかめしは、国産のお米と、もち米を混合したものをイカにつめてボイルし、“秘伝のたれ”で味付けした食べ物です。モチモチした食感で、美味でした。


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