慌てずに行動を! 緊急地震速報
つい先日の日曜日、お昼の囲碁番組を見ていたら、緊急地震速報が流れました。場所は茨城・福島沖の関東方面でしたから、九州では揺れないだろうとノンビリ構えていました。囲碁番組は時々見ていて、囲碁はスキなのですが、ルールを少し知っているくらいで、対局する棋力はありません。
緊急地震速報と初めて出会ったのは、東京でした。その日は学会に参加するために、東京のビジネスホテルに泊まっていて、朝、室内のテレビをつけてニュースを見ていたら、大きな音量で「地震です。地震です」と言い始めました。泊まったホテルは超高層ではありませんでしたが、比較的上の階だったので、「かなり揺れるかもしれないな」と覚悟しました。本当なら、数秒後から十数秒後に揺れるはずなのですが、少しも揺れません。「・・・地震は来ないの?」と思いながら一分以上待っても揺れませんでした。
丁度出かける前だったので、準備して学会会場へと向かいました。学会のセッションが終わりホテルに帰って夕方のニュースを視ると、今朝の緊急地震速報が”誤作動”だったことを伝えていました。私の初めての”緊急地震速報”は空振りに終わりました。
緊急地震速報は、二種類の地震波であるP波とS波の速度の違いを利用しています。P波のPは、Primary(最初の)のPです。またS波のSは、Secondary(二番目の)のSです。日本列島とその周辺海域には多くの地震計が設置されています。今回のように海で地震が起きれば、海にある地震計が最初に揺れだします。これがP波による振動です。P波振動(の振幅)がある程度大きければ、後に続くS波も大きいと考えられるので、緊急地震速報が出せるのです。
震源の深さにもよりますが、P波の後にS波が到達するまでは、せいぜい十数秒なので、多くの距離を移動することはできません。しかし、物が落ちてきそうな危険な場所から移動する時間はあります。緊急地震速報が出た時には、慌てずに行動しましょう。
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