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カスピ海、お前もか?

以前の記事で、『アラル海の縮小』に関する記事を書きました↓↓。日本の東北地方とほぼ同じ面積だった世界第4位の湖・アラル海が、たった半世紀でその大きさを約5分の1にまで縮小しました。現在はもっと小さくなっていることでしょう。これは地球規模の環境破壊ですが、同じようなことが世界最大の湖であるカスピ海でも起ころうとしています。

カスピ海は地球最大の内海/湖で、その面積はアメリカ・モンタナ州の面積に相当します。カスピ海の湾曲した海岸線は約6400kmにおよび、カザフスタン・イラン・アゼルバイジャン・ロシア・トルクメニスタンの5カ国にまたがっています。5つの国の間では長年領有権でもめていましたが、『カスピ海の法的地位に関する協定』が調印され、今のところ大きな争いはありません。この協定では、カスピ海は法的には”海”と位置付けられています。

5つの国々は、漁業・農業・観光・飲料水、さらには石油・天然ガスの埋蔵量をカスピ海に依存しています。この重要な役割を持つカスピ海が、衰退しつつあるのです。衰退の原因は様々ですが、ダム建設・過剰採水・汚染などが挙げられています。また昨今の気候変動がカスピ海の衰退に拍車をかけていて、一部の専門家は深刻な現状に懸念を示しているそうです。

ユリウス・シーザーではありませんが、「カスピ海、お前もか?」と言いたいところです。環境破壊は一旦進んでしまうと、元の戻すのがかなり難しい厄介な問題です。『世界最大の湖が消滅!』という記事が書かれないことを願っています。

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