自然が作って、自然が壊す。
能登半島には、『窓岩』と呼ばれる奇岩がありました。この岩には、大きな穴(窓)が開いていて、夕方にはそこから太陽が顔をのぞかせます。ここは観光名所にもなっていました。以下は窓岩の説明です。
しかし残念なことに、お正月に起きた能登半島地震で穴(窓)の部分が崩れてしまいました。窓岩は自然のものなので、おそらく修復されることは無いでしょう。地震によって大事な観光資源がなくなってしまいました。ただし、冷静になってよく考えると、”窓岩は地震が作った”可能性があります。
私の窓岩誕生の仮説は次の通りです。度重なる地震による隆起で、窓岩のもとになる岩が形成され、海から頭を出します。次に、長年による海の波による浸食で、海面近く穴が貫通します。さらに、地震による隆起で穴(窓)が海面より高い所に上昇します。たぶん、このようなことがあったんだと思います。
長い年月をかけて自然に形成された窓岩は、地震という自然現象によって破壊されました。一人の人間の歴史は高々100年程度ですが、地球の歴史は46億年もあります。地球から見れば、窓岩の誕生と消滅はほんの一瞬です。