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野生動物避けの対策

生息数が著しく減少した野生動物は保護されるべきだと思いますが、増え過ぎた野生動物は時として農業や林業に被害をもたらすので、厄介な問題です。物理探査は野生動物と無関係のように思われますが、探査機器を設置して長期間の測定を実施する場合には、大いに関係があります。

少し前の記事で、試作探査機のテストを行なった際に、電場観測用のケーブルが野生動物(たぶんノウサギ)に齧られて、ズタズタになっかことを書きました。最先端のハイテク探査機も、野生動物には敵いません。

「ケーブルがズタズタに齧られた」と友人に愚痴ったら、ウルフピーという獣忌避剤があることを教えてもらいました。ウルフピーは、名前の通りオオカミのオシッコのことで、猿・鹿・熊・猪・野犬など、多くの哺乳類の天敵であるオオカミの尿を使用した動物避けのことです。

野生動物は、自分のテリトリー(生息域)にニオイ等をマーキングをして、互いの存在を知らせる習性があります。この野生マーキング習性を利用して、オオカミが天敵となる、サル・シカ・クマ・イノシシなどの動物を寄せ付けないのがウルフピーなのだそうです。

少しググってみると、アマゾンやその他の通販サイトでも、購入できることがわかりました。しかし、クチコミ情報を見てみると、その効果が曖昧でした。そもそも日本は、固有種のニホンオオカミが絶滅しています。19世紀までは東北地方から九州まで広く分布していたニホンオオカミですが、1905年(明治38年)に奈良県で捕獲された若いオスが確実な最後の生息情報だとされています。ニホンオオカミが絶滅して、すでに100年以上が経っていますので、日本の野生動物はオオカミのことを全く知りません。そのために、効果が無いのかもしれません。

ウルフピーは、狼の尿だけを使用した無添加の動物避けらしいのですが、効果が無ければ役に立ちません。いずれ、どこかでウルフピーの実証試験をやってみたいと考えています。

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