人類の終末まで、あと89秒?
Wikiによると、世界終末時計(Doomsday Clock)は、核戦争などによる人類絶滅を『午前0時』になぞらえ、その終末までの残り時間を「0時まであと何分(秒)」という形で象徴的に示すアメリカ合衆国の雑誌『原子力科学者会報』(Bulletin of the Atomic Scientists) の表紙絵として使われている時計です。これは実際の動く時計ではなく、一般的に時計の45分から正時までの部分を切り出した絵で表されています。
今回の表紙絵では、”終末まであと89秒”と、これまでの最短記録を更新しています。世界中で戦争/紛争/内乱が続く不安定な状況ですから、そのような結果になったのでしょう。前年に日本原水爆被害者団体協議会(被団協)がノーベル平和賞を受賞したのには、このような世界情勢を考慮した何らかの意図が働いたのかもしれません。
このニュースを伝えるテレビの中で、気になる表現がありました。「終末時計が89秒になった」ことは何も問題ありません。しかし、ニュースの中で残り時間を表示するデジタル時計の表記が、『00:89』となっていました。この表現は頂けません。時計は60進数表記ですから、時計で表記するなら『01:29』が正しい表記です。最初の間違った表記では、1分が100秒まであるかのような誤解を与えます。
単に”89”なら問題なかったのに、余計な”00:”をくっ付けたばかりに、不正確な表現になってしまいました。これは蛇足の好例?かもしれません。残念ながら、ニュース番組のレベルが露呈してしまいました。