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大阪地検から電話があった話

最初に断っておきますが、私の犯罪の話ではありません。ずいぶん前の話ですが、大阪地検から電話がかかってきたことがありました。工学部の庶務係経由で問い合わせがあったのですが、「小田二三男おだふみお先生と金鉱の話が聞きたい」とのことでした。

小田二三男先生は、九州大学に日本で最初の物理探査学は講座を創設した初代の教授です。私が知っているのは名前だけで、私が大学に入った頃には、すでに鬼籍に入られていたと思います。

大阪地検の問い合わせはこのような感じでした。「九州大学に小田二三男教授という先生はいらっしゃいますか?」(地検)。「小田二三男教授という先生は居ましたが、活躍されたのは戦前の話ですね」(私)。「それでは、小田先生は金鉱に関する研究はされていましたか?」(地検)。「正確なことは知りませんが、金属鉱山の探査の研究はされていたと思います」(私)。

その他にも、いくつか聞かれたと思いますが、電話での問い合わせは、事実確認をするだけのような短いものでした。もちろん、何のためにそんな質問をしたのかを大阪地検の担当者は説明してはくれません。私の勝手な想像ですが、”金鉱投資詐欺”の捜査ではないかと妄想しました。詐欺には色々なものがありますが、「まだ公になっていないが、○○大学の△△教授が×××という場所で金鉱を発見した。必ず儲かるので出資して欲しい」みたいな手口の詐欺なんだろうと勝手に推測しました。事の真相は分かりませんし、その後、大きなニュースにはなっていないので、それほど大掛かりな詐欺ではなかったのかもしれません。

詐欺ではないのですが、古い埋蔵金伝説を真に受けて、”埋蔵金を探して欲しい”という手紙が届いたり、電話がかかったりすることがあります。個人的には『埋蔵金』には興味がありますが、大学の研究としてはチョッと・・・。

多くの場合、真偽はともかく埋蔵金伝説自体は昔からあるようなのですが、その対象地は問い合わせた方の土地でも何でもありません。その人の土地なら、その人の費用で埋蔵金を探査することは可能でしょうが、他人の土地での探査は勝手に出来ません。土地の所有者の許可なしに、どこでも探査ができるわけではないのです。

確実に儲かるオイシイ話はありません。もしあれば、誰にも知らせずに、借金してでも自分だけで投資するはずです。くれぐれも、うまい話には乗らないで下さい。

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