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人間ドックの腫瘍マーカーについて
人間ドックの腫瘍マーカーに関する、ショッキングな記事を読みました。私は毎年、人間ドックの検診を受けていて、オプションの腫瘍マーカーも可能な限り追加していました。しかし、その記事では”腫瘍マーカーは役に立たない”という内容になっていました。
腫瘍マーカーというのは、血液検査でガンによって発生する特殊なたんぱく質を検出して、ガンの早期発見につなげる検査です。しかし、この検査の検出能力があまり良くないとのことでした。”2020年に国立がん研究センター中央病院の人間ドックで、がんと診断された患者を対象にCEAという腫瘍マーカーを調べたところ、異常値は約1割で、残り9割はガンがあってもCEAは正常値内だった”とのことです。中々ショッキングな統計データです。
お医者さんの中には、「腫瘍マーカーは、がんの早期発見にほとんど役に立ちません。ですからオプション検査に腫瘍マーカーを追加するのは、やめたほうがいいと考えています」という意見の人もいます。私が読んだ記事では、『臨床医や検診の専門家にとって、がんの早期発見に腫瘍マーカーは無意味であることは、共通の認識になっている』とのことでした。しかし、共通認識の基になる医者の数(母数)や、このように認識しているお医者さんの割合などは示されていません。
毎回せっせと腫瘍マーカーを追加している身としては、これが本当なら忸怩たる思いです。この記事に対するコメントは、この内容を支持するものが多かった(特に医療関係者)のですが、ひとつのコメントが気になりました。
早期発見には役立たないって言うけどさ、それは癌じゃ無かったから言えるんだよ。1割の人は腫瘍マーカーで発見できるのなら、それはやった方が良いよ。腫瘍マーカーや精密検査の副作用は無いんだから。経済的負担って言うけど早期発見に繋がったのなら、逆に癌では無いって言う安心感が得られるので有れば安いもんでしょう。あの時腫瘍マーカーを受けていれば見つかったかもしれないって言う後悔の方が取り返しがつかないよ。と、ステージ4bで治療中の患者さんが本音を書いてみました。
私は医療従事者やガンの専門家ではないので、”腫瘍マーカーは検出感度が低い”かどうかは分かりません。しかし、後悔しないために、来年も腫瘍マーカーをオプションに追加しようと考えています。