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松落葉の数理 惑星の形成と松落葉群

 車による通勤途中で時々遭遇する、不思議な現象について考える時があります。それは、松葉の落葉によるクラスター(群)です。

 松落葉という言葉があるそうです。松は雌雄同株の針葉常緑樹で、古くから長寿の象徴として尊ばれてきました。松は、春に松の芯と呼ばれる新芽をだし、新しい葉を出したあとに古い葉を落葉させるので、松落葉は俳句の初夏の季語になっています。

  大学までの通勤経路の途中に、九州大学の演習林があります。演習林とは、林学の研究や教育のための実習林・実験林のことで、大学における研究・教育に活用されています。九州大学は日本各地に演習林を持っていて、北海道にも演習林を持っています。その昔は、樺太朝鮮台湾にも九州帝國大学の演習林があったそうです。

 通勤途中にあるのは、生の松原演習林です。松の育成状態の研究なのでしょうか、ここでは松が植えられて広大な松林になっています。この松林の松落葉が、海からの強風で飛ばされて、車道を超えて車道の左側に集まります。その集まり方が、理路整然としているので、毎回不思議に思います。風向きは時々刻々とその方向を変えるので、一定方向からだけ風が吹くわけではないのに、朝の通勤時には綺麗な数個の塊(松落葉群)にまとまっています。朝早くから誰かが掃除したハズはないので、自然の現象だと思われます。

 地球誕生までの創成期、太陽を回る宇宙塵が段々と集まり、太陽系を構成する惑星が形成されました。惑星と松落葉群とは、そもそも規模が違うし、直接の関係はありませんが、小さな欠片(宇宙塵や落松葉)が大きな塊(惑星や松落葉群)を形成するのが、類似しているように思えます。

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 いつか、落松葉群の形成を数式化して、松落葉シミュレーションのプログラムを作ってみようと妄想しています。


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