日本地熱学会@岐阜#3 三日目(最終日)
今日は地熱学会の最終日です。今日の午前には、「物理探査」のセッションがあり、朝の9時半から3つ続けて研究成果の発表をしました。今回の発表はこれまでに試作した、測定機器を使ったフィールドでのテスト実験の成果です。
最初は、ホームグラウンドである九州大学伊都キャンパスでのテスト実験です。この発表では、伊都キャンパス内にある”生物多様性ゾーン”で測定した結果を示しました。キャンパス内には電気を使う様々な機械が設置されているので、電磁ノイズが多いだろうことは予測していましたが、意外と安定したデータが得られ、測定日を変えた3つのデータを比較しても、ほぼ同じ結果になり、再現性が高いことを示すことができました。
二番目は、九州大学農学部に所属している大分県久住高原の農場での実験結果を示しました。この農場では、常時100頭以上の黒毛和牛が飼育されていて、過去には『Qビーフ』というブランド牛を育てていました。ここは久住山の南麓にある広大な牧草地で、この場所からは”阿蘇の寝観音”を見ることもできます。この発表は私が行なったのですが、ほぼ時間通りに発表することができました。
最後は、宮崎県えびの市で実施した調査の結果を発表しました。ここでは我々の試作機とともに、本格的な測定に使われる従来機で測定した結果との比較を行なっています。従来機での測定値と比較した結果、我々の試作機の測定値は傾向が同じで、同程度の品質のデータが取れたことがわかりました。
最近の再生可能エネルギーの見直しの影響なのか、地熱学会の参加者は年々増加しているように感じました。今回は、大きな二つの部屋を使った学術講演会でしたが、空いている席がないくらいの盛況でした。
午前中の講演を聞き終わって岐阜を後にし、名古屋で味噌煮込みうどんを食べてから、福岡に向かいました。この記事は、自宅に戻ってから書いています。出張はそれなりに楽しいですが、やっぱり我家は落ち着きます。