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ソロモン諸島で不発弾 沖縄でも・・・

数日前、ソロモン諸島での不発弾処理の支援(専門知識の供与)のため、防衛省の自衛隊職員がソロモン警察に派遣されるという記事を読みました。

ソロモン諸島には、太平洋戦争の激戦地・ガダルカナル島があります。戦後からすでに75年が経過していますが、いまだに大量の砲弾などが不発弾として残されています。その数は、100万発とも推定されています。この不発弾は、爆発の危険性があるだけでなく、経年劣化しているため、有害な化学物質が浸出していることもあるのだそうです。

現地では不発弾の爆発で死亡したり、重傷を負ったりする人が出続けています。不発弾は、市内の建設現場やサンゴ礁、農場、森林、郊外の公園などの様々な場所で見つかります。2023年の9月には、不発弾処理中の海外ボランティアが爆発事故で亡くなっています。今回の支援は、このような状況を踏まえたもののようです。

「こんなの海外の話でしょ」と思ったあなたは、現実を知りません。実は、沖縄県ではソロモン諸島と同じような状況が続いています。沖縄には不発弾を探査する会社が100社近くもあります。つまり、不発弾探査がビジネスとして根付いているのです。裏を返せば、それだけ不発弾が多いことを表わしています。

昨日の記事では、考古学に使われる磁気探査について触れました。実は不発弾探査にも、磁気探査の装置がよく使われます。とくに沖縄では、磁気傾度計と呼ばれる装置が一般的です。

沖縄の不発弾も、全てを探査・発見して無害化処理するためには、戦後の期間(75年)と同じ時間がかかるだろうと考えられています。なかなか厳しい見通しです。


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