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世界”物探”遺産の旅#9 ハワイ・マウナケア火山

マウナ・ケア(Mauna Kea)は、ハワイ諸島にある火山で、ハワイ島を形成する5つの火山のうちの1つです。ハワイ語でマウナは「山」、ケアは「白い」という意味なので、マウナケアは”白い山”もしくは”雪の山”を表わします。この山は、ハワイにあるにも拘わらず、冬になると山頂が雪に覆われることがあります。この火山は、比較的粘性の低い溶岩から出来たため、タイトル画のように、平たい形になっています。

マウナ・ケア山頂付近は天候が安定し、空気が澄んでいることもあり、世界11ヶ国の研究機関が合計13基の天文台(マウナケア天文台群)を設置しています。日本も国立天文台が設置した『すばる望遠鏡』がここにあります。この場所では、ハワイ原住民との取り決めから、13基より多くの天文台を建設しないことになっているので、新たに天文台を建設する場合には、既存のものを取り壊す必要があります。

マウナ・ケアの標高は4,205 mに達し、隣接する火山マウナ・ロアよりも35 m標高が高く、ハワイ諸島で最も高い火山です。マウナ・ケアの山頂は、隣のマウナ・ロアとは違い、カルデラがなく多数の噴石丘と火山砕屑物堆積物が乗っています。そのためにマウナ・ケアの山麓上部はマウナ・ロアより急勾配になっています。

マウナケアとマウナロア

世界物探遺産に推薦理由は、これまでのことではありません。実は、マウナ・ケアは、裾野にあたる太平洋の海洋底から測ると、10,203mの高さがあり、地球上ではエベレスト山を抜いて世界で最も高い山です。しかし、太陽系にはとんでもなく大きな火山があります。それは火星にあるオリンポス火山です。オリンポス火山は、周囲の地表から約27,000mまで山体が立ち上がっています。オリンポス火山は、エベレストの3倍程度の高さがあります。

地球上で最も高い山であるマウナ・ケアですが、山全体の体積が非常に大きく、自分自身の重さによって海底が押しつぶされるので、その高さは徐々に減少しているそうです。残念!。

火山の比較


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