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時計の進化はスゴイ!!

時計は文字通り、”時間を計る装置”です。時計は原始的な日時計・水時計・蝋燭時計から、振り子時計・ゼンマイ時計を経て、クオーツ時計・原子時計へと進化して行きました。なお、現在使われている六十進法の時間単位は、紀元前約2000年にシュメールで考えられたものだそうです。

昔は大雑把な時間の区切りで問題ありませんでしたが、文明が進むにつれて時(hour)、分(minute)、秒(second)という正確な時間が必要になってきました。それに伴って時計も進化しましたが、大きな技術革新が必要になったのは大航海時代です。世界中を巡る大航海時代に突入すると、正確な経度が必要になりました。そのためには、正確な時間を測定する必要がありました。

”正確な経度の推定法”には多額の懸賞金が出され、科学的研究ブームを巻き起こしました。当時の世界的な天才科学者、ガリレオ、ニュートン、ハレー、ホイヘンス、ライプニッツ、フックなどが船での経度測定の方法の解明を試みますが、いずれも失敗に終わりました。

これを解決したのは、イギリスのヨークシャー出身の大工であるジョン・ハリソンでした。彼は航海用時計の製作に没頭して、1761年に最高の作品H4を完成します。航海テストの結果、1日3秒未満という厳しい基準をはるかに上回る結果を出しました。

現在の一般的なクオーツ時計の精度は、1月20秒未満です。最も精度が高い原子時計では、数千万年に1秒ずれる程度とされています。ここまでの精度は、普通の暮らしには関係ありません。なお、さらに精度の高い光格子時計が開発中であり、これができると300億年に1秒の誤差になります。

ここまで精度が良くなると、僅かな時間変化でも計測できることになります。そのため、一般相対性理論などで指摘されている”重力が強いところでは時間がゆっくりと流れる”現象が計測できます。つまり、時計で重力変化が測れるのです。どこまで精度が向上できるのか、人類の挑戦は続きます。

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