見出し画像

古墳探訪#8 教科書を飾った前方後円墳  元岡・池ノ浦古墳

 古墳の数え方を知っていますか?。古墳は、一基二基三基というように数えます。日本語の序数には一応規則があって、ダムや発電所、古墳などの大型の人工構造物は”基”で数えます。九州大学の伊都キャンパス内には、なんと6基の前方後円墳が存在します。

 元岡・池ノ浦古墳は、九州大書き伊都キャンパスのウエストゾーンの理系図書館裏手の山頂に築かれています。この古墳は、2006年に九州大学の考古学研究室によって測量調査が行われました。その結果、全長が推定60mの前方後円墳であることがわかりました。また、葺石が全面に施されていたようで、埴輪片13点が表採されました。築造された年代は、古墳時代の前期後半から末期と考えられています。

 この古墳の後円部上で、電気探査・比抵抗法による探査を実施しました。写真は、その時の電気探査の様子です。その結果、後円部の中央付近に、主体部と考えられる比抵抗異常部が検出されました。なお、この結果は、九州大学の基幹教育の物理学の授業で使用されている教科書『基幹物理学(改訂版)』(栗焼ほか,2019)の表紙のタイトル図に使われています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?