キャパシタ電極を用いた比抵抗法
従来の比抵抗法では、一対の金属棒電極を地面に刺して直流電流を流し、別の一対の金属棒電極で電位差を測定します。そして既知である電流値、測定電位差、各電極の位置関係から地盤の比抵抗分布を測定します。このとき、電流電極間のオフセット距離を大きくすると、探査できる深度が深くなります。しかし、この方法は土が露出している場所では有効ですが、アスファルトの舗装道路など電極を打ち込めないところでは使用できません。
そこで、キャパシタ電極と呼ばれる特殊な電極を使った比抵抗法が開発されました。キャパシタ電極による比抵抗探査は、測定系と地盤との間でコンデンサ回路を形成し、地盤に直接電極を打設せずに電流を流して測定を行なうことができる方法です。この方法では数10 kHz程度の交流電流を使うので電磁探査と考えることもできますが、測定電位の一次場だけを利用するため,比抵抗探査の変わり種と考えて良いでしょう。このように交流電流を使えば、電極を打ち込まなくても良い比抵抗法が実施できます。そのため、図のように装置一式を引きずりながら連続的な測定が実施できます。
体脂肪率計は一種の比抵抗測定装置で、キャパシタ電極を使って足裏から体の比抵抗を測定します。その後、統計的に求めた換算表から比抵抗を体脂肪率に換算しています。
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