政府や御用マスコミが垂れ流す紋切型フレーズに踊らされてはいけない

日本人は情緒的な国民性だから、政治家が殺されて、しかも、同じ政党の人物が暴力に屈しない、民主主義を守る、と言われると、ああ、そうなんだ、と「思考停止」と流れる。しかし、私ごとき人間でさえ新聞報道を読む限りでは、山上容疑者は政治信条の恨みではない、宗教団体への恨み、と語っているようにその時点で、政治性を帯びていない、安倍晋三の言論を暴力で潰すこと目的ではないことがわかり、テロではないことがわかった。

そして、事実がどんどんと明らかになるにつれ、山上容疑者は、宗教団体に入れ込み、母が破産したこと、などの供述から、まさしく個人の怨恨と私は確信した。だから、私は、安倍晋三元首相殺人事件と呼ぶのである。

仮にテロだとすれば、よほど、脇が甘いテロリストではないのか。もし、山上容疑者が、自爆テロのように実行させられて、背後にテロリストが存在していれば、テロリスト組織は安倍晋三を殺害したことを誇らしげに声明発表するだろう。だが、そのようなこともなかった。

私は、そのようなことも考え、殺人事件、山上容疑者本人は計画的に見えるかのような供述をしているようだが、逃走経路を確保せずに、計画的だろうか。これは、衝動的な、偶発的な殺人事件とみるべきであり、あまりにも、山上容疑者が「普通な人」だったから警護も気づかなかったのではないだろうか。

今回、安倍晋三が殺されたから、テロだの民主主義への挑戦だのといった紋切型が一人歩きしたが、もし、山上容疑者が当初の目的通り、宗教団体トップを殺害していたら、テロ、だの、民主主義への挑戦などという紋切型が一人歩きしただろうか。

我々は、政府や御用マスコミが表現するフレーズに踊らされてはいけないのである。-