2021年4月 やばいね、NYのまあまあ笑えない話
NYに来てもう2週間が経ちました。
あっという間です。
マンハッタンへお引越し(←いいたかったやつ)
これまでマンハッタンから地下鉄で30分くらい
離れたクイーンズでホームステイしていました。
しかし、さすがにDOOR TOで50分は遠すぎました。
これだとニューヨーカーへ進化できない。
そう思い、二週間目を期に、マンハッタンの
ホテルへ引っ越しました。
引っ越したのはいいけれど、ちょっと色々あって
現在二件目のホテルに滞在中です。
窓からは壮大なエンパイアステートビルが
見えてはいませんが、
古いレンガの大きなビルが立ち並ぶ景色が
NYならではで、気に入っています。
今日は、ここ2週間のNY事情について
書いていきます。
2021年4月のNY
コロナが原因でのひとつでもありますが、
今のNYはなかなか物騒です。
私はその前のNYを知らないので
偉そうなことは言えませんが、
ここに何十年も住む友人や、コロナ前に
NYへ引っ越した商社の方の話を聞くと
この一年で別物になってると感じました。
もちろん今はコロナの影響が強いですが、
それだけじゃありません。
以前のブログでも書きましたが、いま
NYの街には元犯罪者がウロウロしています。
2020年4月ころ
コロナの拡大防止のため刑務所のなかで
刑の軽い囚人を釈放しました。
NYで受刑者650人を釈放 参照元 https://news.yahoo.co.jp/byline/abekasumi/20200403-00171181/
おとなりニュージャージーでは2200人
大量の囚人が釈放
参照元 https://www.cnn.co.jp/usa/35161979.html
おいおい!って突っ込みどころしかありませんが、
これにより昨年のNYはどんな事になったかというと、
・6月の殺人事件は39件で、前年同月の30件から30%増加
・発砲件数は205件で、前年の89件から130%増加
・1996年以来最も高い水準
・殺人事件の半数はブルックリン、ブロンクス、ハーレムの10管区で発生
・死亡したのは、全員有色人種
・家族経営など小規模店を狙った強盗件数は1,783件で、前年の817件から118%増加
・車の盗難も前年の462台から696台へと50%増加
これだけ読んでいると、NYはバットマンの
ゴッサムシティそのものです・・。
下手な映画の設定よりもカオス。
なかなか笑えない状況です。
2020年8月ころ
さらに、すごいのがこの釈放された囚人たちが
仕事にもつけないので、多くはホームレスになりました。
困窮し衰弱していくホームレスとコロナで経営を苦しむ老舗ホテル。
そのどちらも救済するため、デブラシオNY市長はアッパーウエスト地区の老舗高級ホテル、ルツェン、ベルクレア、ベルナードの3軒や、金融街で有名なウォールストリートのホテルなどにホームレスを移送させました。
その数なんと1万人。
参照元 https://www.westsiderag.com/2020/10/07/
アッパーウエストといえば、ジョン・レノンとオノ・ヨーコが住んだダコタハウスもあったくらい、もともとおしゃれな高級エリアです。
日本で言えば、田園調布あたりの住宅街ににホテルがあったとして、ホームレスが1万人移送されたと考えてください。
残念ながら、このカオスの状況で問題が起こらないわけはありません。
高級エリアの子どもたちへ犯罪者が子どもに声をかけて来たり、接触してくるというニュースが流れ始めました。
ニューヨーク・ポスト紙
「ホームレスが公共の場で薬物摂取や、自慰行為、排泄などを行うほか、売店から物を盗んだり、通行人からお金をせびったりするなどの嫌がらせを行っている」
参照元
https://nypost.com/2020/08/06/hundreds-of-new-homeless-bring-drugs-loitering-harassment-to-uws/
先ほど刑の軽い囚人と書きましたが、中には
性犯罪者も多く含まれます。
日本では性犯罪はかなり罪が重いはずなのですが、
アメリカの犯罪レベルが高すぎて、彼らが軽犯罪者あつかい。
こんなニュースを聞いて、引っ越しできる
人たちは引っ越して行きました。
一同このエリアから郊外へ引っ越したそうで、
その数が約4万人ともいわれています。
マンハッタンは1万人の囚人を受け入れたことで、4万人の金持ちが出ていきました。
Midtown Has Most 'Homeless Hotels' in CityMidtown Has Most 'Homeless Hotels' in City
https://www.ny1.com/nyc/all-boroughs/homelessness/2020/08/14/midtown-has-most-hotels-for-homeless-in-city?fbclid=IwAR2pqnYucwGRVkc3tNP-J_LYjl3BkRHQSWHXTDBlh3Gz91RPtXPQNh4cYf0
路上に溢れたホームレスとコロナで悲鳴を上げていた老舗高級ホテルを同時に救済した市長の決断。
しかし、それは前代未聞の奇策となり、
居住者が減少し税収はガタ落ち。
皮肉なことに、これによりデブラシオ市長の再選は
ほぼ絶望的とのことです。
そりゃそうだろ・・。
ちなみに上のホームレス受け入れの
ニュースが今から約8ヶ月前くらいのことです。
さらにコロナの原因は、アジアにあるということで
アジアンヘイトクライムも同時に起こり始めます。
この囚人たちもがいま、その主なアジア人への犯罪の
原因となっているようです。
オラオラな囚人は、アジアンを見つけては
怒号を浴びせたり、暴力を振るっています。
私もNY到着初日にいきなり路上で
女性に怒鳴られたくらいです・・。
NY市のアジア系女性暴行で男を逮捕
参照元 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-03-31/QQT5G0DWLU6I01
リンク先に映像がありますが、かなり衝撃的です。
NYの市内で昼でも平気で女性も、おばあちゃんなど
の弱者も当たり前に狙います。
マジでとんでもないです。
どちらもまだ、今からひと月も経っていない事件です。
正直、こっちに来る前にこの事件のことを
知りませんでした。
これを見てたらNYに来るのを
躊躇してたか、周りが止めてたと思います。
囚人の中には精神疾患持ちがいて、
彼らがまた恐ろしい行動を取っています。
NY地下鉄、突き落とし多発
アジア人に限らず、地下鉄のホームに
電車待ちの人を突き落とす事件が頻発していました。
参照元 https://japan-indepth.jp/?p=57245
この話を聞いて、地下鉄に乗るときも街を歩くときも
とにかくキョロキョロするようになりました。
無差別にホームに突き落とされたら
たまったもんじゃないです。
NYでは最近ようやく、夜もお店が
開くようになりました。
これにより、外食の機会が増えて、
夜まで外に出る時間も伸びました。
ただ、どんなにホテルがお店から近くても
歩いて3分の距離でも、みんなタクシーを使います。
夜になって一人で歩くのは、人種がなんだろうと
皆が危険という認識です。
東京ならこの季節、駅前の路上で寝ている
サラリーマンがいても不思議じゃないですが、
最近のNYでは一人きりで一分も外にいるのは
文字通り命取りになります。
あまりに安心、安全のレベルが違います。
ちなみに、私たち日本人は忘れている
人もいるかも知れませんが、
アジアンヘイトクライムが起こる前には
BLACK LIVES MATTERがありました。
運動の背景には当時相次いで黒人男性や女性までも
理由もなく白人から銃で打たれ死亡し、
西部ロサンゼルスや東部ニューヨークなど少なくとも
四十都市が暴動対策で夜間外出禁止令が出ました。
これは1969年のマーティン・ルーサー・キング牧師の
暗殺依頼の規模だったそうです。
そして、ついにジョージ・フロイド事件が引き金になり、
それまでの「もう我慢できない」という
空気が爆発しました。
当時のトランプ大統領の
「デモは極左に操られている」
発言により、事態はさらに悪化しまくり。
これすらもまさに今から10ヶ月くらい
前の話です。
正直、私は東京にいるときは、
「いま、アメリカ大変そうだなぁ」
くらいにしか思っていませんでした。
来てみてわかったのは、コロナも大変だけど
それ以上に社会の状況がホントにカオスです。
恥ずかしながら東京で平和に暮らしてた私としては、
全く見えてなかったことだらけでした。
負の感情とストレスの蔓延が
端々でかたちになって出てきてます。
これは今に始まったことじゃなくて、
ずっと昔から東京からでは見えなかった
ストレスがあるのだと思いました。
進化する街ニューヨーク
しかし、NYの何がすごいかと言えば、
BLACK LIVES MATTERもあって、
アジアンヘイトクライムもある。
このストレスの中でも、今日も一歩ずつ
前進し続けていることです。
社会がどんなに混沌としようが、
NYのすごいのが、今日も進化してる。
と感じさせ続けていること。
BLACK LIVES MATTERのあとには
有色人種に対し社会の意識は高まっているし、
きっとアジアンヘイトクライムのあとにも
アジア人の社会的な位置も大きく進歩する
と思います。
世界経済の中心でありながら、いまも
現在進行形でカオスを突き進み続ける街。
スイスや中東のように、お金だけでいえば
稼げる国というのはたくさんあります。
外にいる人達も、NYの街が受け入れる愛があって、
未来を感じるから勝負しにやって来るんだと思います。
そして、その勝負にガチンコで評価を下すのが
この街の魅力なんじゃないかと。
とか偉そうにいってますが、まだ一ヶ月も
NYにいないので、実際のところはわかりません。
今日ヘアカットのためにバーバーへ
行ってきました。
BLIND BARBERというショップで
盲目の店主が始めたという床屋。
お店も、コンセプトも、裏のバーも
イケてるので興味ある人はどうぞ。
参照元 https://blindbarber.com/pages/east-village
担当してくれた兄やんは、LAから来た
ヒスパニック系の兄貴でした。
初対面だというのに、気さくにガンガン
話してくれました。
世界中から毎日各国の人間が来る場所だけあり、
とてもウェルカムなムードです。
気がつけば私たちの会話のほとんどは、
日本製のダッチワイフがどれだけ
クオリティが高いのか。
という話題でした(笑
日本の美容室でこんな話してたら
即お帰りください、サヨウナラですよ。
しかし、この何でもありな感じ、人種の自由さ、
懐の深さがNYのスゴさなんじゃないかと再認識。
人種も歴史もタブーもあるかも知れけれど、
俺たちどうせよそ者だから、
とにかく今を楽しく生きようぜ。
NYの未来は、ITもまだまだ進化するし
おもろいぜ。的な。
まあ、最後のは私の勝手な解釈なのですが、
いうても世界の最先端であるということは
紛れもない事実です。
過去にどんな事があって、今がどんなに大変で、
未来にもっと大変なことがあろうとも。
きっとこの街はこの先も、ポジティブな
移民の力を源に進化していくのでしょう。
そんな一面を感じつつ、まだまだとんでもない
懐の深さを感じさせてくれます。
という、勝手な見解で今回の記事は
締めよう思います。
いよいよ暖かくなってきたので、人も
どんどん外に出てきてます。
気をつける必要はもちろんありますが、
NYが楽しい季節になってきました。
今日も最後まで読んでくれてありがとう
ございます^^
ホンマヒデ
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