『ドラゴンクエスト２』～比嘉秀仁の思い出ゲーム語り①

私のやっているスマホゲー、『ドラゴンクエストウォーク』で、現在『ドラクエ２』イベントをやっている。『ドラクエ２』といえば、私がはじめてやったゲームでそれはもう思い入れが深い。それもあって大変懐かしみながら楽しんでいるわけなのだが、今回の記事では当時のことを思い出しながら『ドラクエ２』の話をしていきたい。

『ドラクエ２』と初めて出会ったのは、近所に住んでいる同級生の家に遊びにいったときのことだった。同級生のお兄さんがテレビを見ながら何かしているなあと思ってみてみると、それはテレビ番組ではなく、テレビの前にある何か～それこそがあのファミリー・コンピュータ～を使ってテレビの中の何かを操作している。”ゲーム”という概念を初めて知ったのである。確か小学二年生だったように思う。うっすら記憶だからはっきりとは覚えていないけど。

現代っ子からすれば「なんだこのチャチい二次元ゲームは...」と思うことだろうが、1980年代の小学生からすれば、これが最新の娯楽であり、その世界観と自分で操作して異世界を体験できることにわくわくが止まらなかった。同級生の家でお兄さんがやっているところをずっと見ているだけでも飽きなかった。そこからしばらくその同級生の家通いが始まり、ずっとお兄さんの『ドラクエ２』プレイを見ていた。今でもゲームプレイ動画が好きでよく見てるんだけど、これがその原体験であるように思う。

当然だけど、最初は見ているだけで満足していても、徐々に「自分でもやってみたい」となるのが好奇心旺盛な子どもである。ということで親に買ってくれ猛アタックを仕掛けるわけだ。親も根負けして、ついに我が家にファミコンと『ドラクエ２』がやってくる。そのときの嬉しさ、興奮は今でもよく覚えている。いつのことだったかはあまり覚えてないのにそのときの感覚はよく覚えているので人間にとって感情はやはり大きいものなんだと思わされるね。

こうして『ドラクエ２』をゲットした比嘉秀仁はこのRPGを十分に堪能する。当時はインターネットなんて当然存在しないので、基本的には情報なしでプレイをする。なので攻略は『ドラクエ２』をやったことのある友達に尋ねるか、攻略本を買うくらいしかなかった。その当時は周りはプレイしている友達はあまりおらず、攻略本にいたっては存在すら知らなかったので時間をかけてひたすら手探りでプレイしていた。それでも滅茶苦茶楽しかったけど。

さて、この『ドラクエ２』をやる上で最大の障害があった。
それは敵の強さ？—いいえ、違います。
それはイベントクリアのための謎解き？—いいえ、違います。
それは親による「ゲームは一日一時間まで」攻撃？—いいえ、違います。
確かにそれらもなかなかキツいものではあったが、最大の敵はそうではなかった。

最大の敵は「セーブ」である。

現代っ子たちからすれば「は？」と思うことであろう。しかし、当時のゲームはプレイしたゲームデータを普通にセーブすることができなかったのである。

当時のRPGゲームでは「セーブ」するためには、パスワードを入れなければならなかった。セーブポイントでおじいさんが「ふっかつのじゅもんをおしえよう」と言って写真のような文字列を教えてくれるのだが、これをノートにメモしながら『ドラクエ２』を進めなければならなかった。ちょっとでもメモをミスると終わり。その前にメモしたところからやり直しになる。ちょっとした賽の河原の石積みたいな悲惨な状況も往々にしてあった。こんなもんこまめにやるわけもないので、いくらやり直しさせられたことか。現在のソシャゲの繰り返されるメンテやひどい仕様に耐えられるメンタルはこのときに鍛えられたのかもしれない。

セーブの他にも、有名な鬼畜ダンジョン「ロンダルキアの洞窟」やその洞窟を抜けた後の、最終ステージ「ロンダルキア」での雑魚敵が段違いに強くなって難易度が上がりセーブポイントに立ち寄る前に瞬殺されるという理不尽に辟易とさせられながらもそれでも粘ってやり直し、そして強敵ボスラッシュを乗り越えラスボスをぶっ倒したあとの満足感はこれも今でもよく覚えている。

↑カセットのイラストで存在はネタバレされているけど最後の最後まで存在が明かされないラスボス邪神シドー。完全に体力を回復するベホマを使用する。最後までこちらのメンタルを削ってくる。

現代のゲームをやってると「なんて不親切で理不尽で投げだしたくなるゲームなんだ！！！」と思うけど、やっぱり当時ではクオリティ的に仕方のないものだし、それでも終始わくわくさせてくれた『ドラクエ２』は今でも格別な思い入れがある。今ならスマホなどでもできるし、セーブは普通にできるようになっているので（笑）、未プレイの方は暇ならやってみてもいいんじゃないかな。

また書きたくなったらゲームのこと書こうと思います。

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