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青いスプーンと執着する心
5歳と3歳の息子が何かを巡ってたびたび口論になる。
ある時は救急車のミニカー。
ある時はお菓子の空き箱。
ある時は手作りのお面。
いつもは見向きもしない物をどちらかが使っていると無性に欲しくなる。
上手く奪い取る事に成功しても遊んでみたら何も楽しくない。
所有権を得ている方はその物で遊ぶと言うより、
所有しているぜ!という優越感を楽しんでいるように見えるのであった。
先日は青いスプーンを巡って口論になり二人とも一歩も引かず、両者号泣。
冷めていく夕飯。あの日は手作り餃子。
そう、庭で収穫したギョウジャニンニクとニラがたっぷり入った餃子。
coopサッポロ道産小麦の餃子の皮だ。
何を言っても泣き続ける。青いスプーンは1つしかない。
我々夫婦はなだめることを諦めて、温かいうちに餃子を一皿食べた。
物へ執着する心があるから苦しみが生まれる。
「これは僕の物だ」と思うから失うと悲しかったり怒ったりする。
青いスプーンが無ければ苦しみがなくなるのかと言うと、それは違くて、
「物」が問題ではなくて、「執着する心」が問題。
1つしか無い「青いスプーン」を出し抜いて得ることが幸せではない。
執着心を捨て去る。
そして、その時に得た物、それが赤いスプーンであっても。黄色いスプーンであっても。
今、「自分が得た物」に満足できる心を
その心を息子たちと共に、僕自身も目指したいと思うのである。