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良いアイデアが出ないのは、インプットが悪いせいだ
はじめに
ブレストをやっても良いアイデアは出てこないというお悩みはどこの業界でもあるのだと思います。何故なのでしょうか? 以下の記事では、ズバリ
工夫もなくブレストという行為だけをしても、良いアイデアは生まれない
と書いています。
何の調査もせずにブレストをやり、否定しない温存ルールに沿ってダメアイデアを残す。そして、それを発表するのはあまりにお粗末だと思うのです。新規事業担当者として最低限の努力すらしていない、努力義務違反という感があります。とはいえ業務時間内でのことですから、正しい努力の方法に関して教育を怠っている会社の責任ともいえます。
そこで今回は、ブレストでアイデアを生み出すとはそもそもどういうことなのか?について考えていこうと思います。
アイデアは「触発されて」出るもの
そもそも、良い意見・良いアイデアとは、何も無から生まれるわけではありません。自分の中に、それまでにぼんやりと思っていた課題感がまずあって、そこに
他のアイデアがぶつかることによって自分の中で想起され、顕在化する
という状態こそが、本来の意味でのアイデアの創発です。つまり、なんの課題感もない人がアイデアを出すこともできないし、またアイデアが無意識に眠っていても、当日にアイデアを想起させる「起爆剤」がなければ何も起こりません。
要するに、ぼんやりとした課題感を持っている人がいたとしても、当日にアイデアを起爆させるためのきっかけがなければブレストは上手くいかないのです。その意味で、会議には必ず事前のインプット、たとえば資料の事前配布が必要となります。逆に言うと、
良いインプットがないブレストは上手くいく可能性が非常に低い
のです。
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事前準備資料の見栄えにこだわってしまう?
ところが、今度は「事前準備資料を作るのが大変」という話になります。事前準備資料というと、どうしても「分厚い資料」あるいは「コンサル顔負けのきれいな見栄えのパワポで作られた資料」を想像する人が多いようで、そんなものを作るのは大変だし、逆に参加者も「どうせそんなの読んでられないから、ぶっつけ本番でいいか」と考えてしまう人が多いように感じます。この辺に「ブレストで良いアイデアが出ない」と考える人の課題感があるのではないでしょうか?
上述の通り、事前準備資料は起爆剤でありさえすればよいのであって、資料の見栄えの良さは本質的な問題ではないのです。参加者はそれをしっかりと読み込んで、初めて課題は顕在化させることさえできればよいのです。むしろ、 良いアイデアは、事前準備資料を作りこむより、「何度も何度も考える」ことでしか出ないのです。
つまり、ブレストにおける「良いインプット」とは、
準備する人にとっても参加する人にとっても負担のない事前準備資料
であり、それを用意できるかどうかがブレストの成否にかかわるのだということになりそうです。
それでは、ブレストにとって良い資料とはどうやって準備すればよいのか? こちらについては、後日改めて記したいと思います。
(2022.11.04追記) アイデア出しの資料は「秘伝のタレ方式」で準備してはいかがでしょうか?という記事を書きました!
(つづく)
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