はじめに
DXには2つの観点があると言われます。
デジタルを使って、コストを下げる
デジタルを使って、新たな売上を立てる
前者は理解が得られやすいのですが、後者はどうも理解が得られにくいようです。世の中では「DXとは1の意味であって、2は含まれない(2は対象外)」と理解されているような感じもしています。これはどうしてなのでしょうか? 世の中には
DXとは、本質的には2の意味なのであって、1の意味で使うべきではない
と指摘している人もすでにたくさんいます。それなのに、いまだにそうなっているのは何故なのか? そこに興味があります。
デジタルを使ったカイゼン=DXと理解している人は誰なのか
たとえば、以下の記事ではDXという言葉が広く使われる前には「2025年の壁」という言葉があったことに触れ、それとの関連について述べています。
この頃はちょうど「モダナイゼーション」という言葉もよく聞かれました。要するに、システムリプレースの議論と合わせて説明する方が、説明する方も聞く方もいろいろと都合が良かったというのがあるのかもしれません。
赤信号、みんなで轢かれれば痛くない!?
物騒なタイトルですが、以下の記事を見ると、「結局自分から進んでDXを進めたくないのでは?」と勘ぐってしまいたくなります。
かつて、社内で本部長・副本部長などの幹部層向けに「経済産業省: DXレポート2(※後述)」を題材にしたディスカッションを企画し、実施したことがありました。
その際に出た意見として、以下のようなものがありました。