自然体が最強
1 自然体とは何か-2
中学最後の打席でノーヒットノーランを免れるヒットを打ったあの状態は、心理学で言う「フロー」とか「ゾーン」というものだったのだろう。
実は似たような経験をしている人を数年前に知った。
それは、医師の小林弘幸さん。
著書「意識しない力」の中でほとんど同じ経験を書かれている。
小林さんはその著書の中で、「無意識の力を引き出すこと。」「うまくいくときは、結局みんな自然体」であると言っており、とても共感する。
ぼくなりの自然体とは何かという話を続けてみる。
まず初めて自然体という言葉を知ったのは中学1年生の体育の教科書だった。そこには柔道着を着た人がこちらを向いてふわっと立っている写真があった。
写真の説明には「自然体」と一言あるのみ。
なんだこれと思いながら、その画像と自然体という言葉が記憶の中にずっと残っていた。
改めて柔道でいう自然体というものを調べてみると、
「柔道の投げ技の攻防に最も適した基本的な姿勢は自然体です。余分な力を入れずに自然に立った姿勢をいいます。自然体は柔道における基本の姿勢であり、安定した変化しやすい姿勢です。」(文部科学省「技能指導の要点」
から抜粋)とある。
つまり、自然体という形をとることができれば、攻撃するにも防御するにも柔軟に対応できるということかと思う。