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ビジョンやミッションへの共感はどうでもいい

いまスタートアップに限らず、多くの企業がビジョン、ミッション、バリューなどを設定しています。そして採用するときや働く社員がビジョン、ミッション、バリューに共感していることを重要視していることがほとんどだと思います。

キャスターでも「労働革命で、人をもっと自由に」というビジョンを、そして「リモートワークを当たり前にする」というミッションを定めています。

ですが、キャスターではこのビジョンやミッションへの共感は求めていません。誤解を恐れずに言えばどうでもよいと思っています。もちろんキャスターで働いてくれる人、そして長く働いてくれる人であれば多少なりとも共感はしてくれてるのかもしれませんが、それを会社から強制したことはありませんし、これからも強制することはありません。

よく取材でこの話をするのですが、とても驚かれます。ビジョンやミッションにどう共感してもらうかを考え、施策に取り組んでいる会社がほとんどだからです。ただ、キャスターの考え方は一見特殊に聞こえますが、とても自然なことだと考えています。

キャスターで働いてる人にはさまざまな理由があり、いまここで働いています。それはもしかしたら「リモートワークしたいから」かもしれませんし、「いまの仕事が好きだから」かもしれません。他にもスキルアップしたい、給与上げたい、仲間が好き、特定の誰かと働きたい……などさまざまです。
そしてその働く理由はひとつではないでしょうし、タイミングによって変わるでしょう。それは自然なことだと思います。
そして、どんな理由であれ、数ある選択肢の中でキャスターを選んでくれ、そのメンバーが果たすべき仕事をしてくれている。それだけで十分尊いことですし、その事実は尊重されるべきだと考えています。
言い換えればビジョン、ミッションへの共感を必須とし、それがないことはよくないこととするのは、働いてくれている人たちの理由を否定してしまうことにもなると考えています。


また何か組織で問題があったときに「ビジョン、ミッションへの共感がないからである」としてしまうことはほんとうの問題を隠してしまうことに繋がると思っています。あくまで起きた事実を把握し、それが起きた理由の仮説を立て、検証し、課題を解決していくことを淡々とやるべきです。決してビジョンやミッションがすべてにおいて優先されてはいけません。


ではキャスターにとってビジョン、ミッションはどんな役割を果たしているか。

これはとてもシンプルです。

ミッションは「これ以外やらないこと」を規定しており、「それをやり続けた先にこうなるだろうと思っていること」がビジョンです。
これ以上でもこれ以下でもありません。

ビジョン、ミッションは会社の方向性や方針を定めるものではあります。ですが働く人に強制するものではありません。どんな理由であれ、キャスターで頑張って働いていたらそれが尊重する。そして会社の経営陣は、メンバーの積み重ねがビジョンやミッションの達成に近づくように仕事をする。その状態であれば良いのではないかと思っています。

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